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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/26 22:18:47

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「おかえりなさい。」

「あー。」

「…ただいま。」

家に帰ると…二人が家の前庭にいた。

今日は、例の…三人で施設に行く日。

俺は一旦、昼で仕事を抜けて帰って来た。


「…暑くないですか?」

まるでピクニック気分な二人。

木陰に座って、ニコニコと笑っている。

まあ…裏庭は塀で囲んで洗濯物を干してたり、物置があったりするだけで殺風景だからな…

だからと言って前庭が華やかなわけでもないが…

大人が三人座れるベンチと。

大きな木が一本。

芝生だけはきちんと手入れしているが…

特に花があるわけじゃない。

…花壇でも作ろうか。


「風が吹くと気持ち良くて。」

並んで木陰に入ってみると、なるほど…これは心地いい。

「海さん、お昼まだですよね?」

「はい。」

「じゃあ着替えて来てください。ここで食べちゃおうかなって。」

「ここで?」

「ピクニックみたいに。」

「……」


とりあえず…言われた通り着替えた。

夕方からはまた仕事だが…まあいいだろう。

とは言っても、通りに面した場所だ。

車通りはそんなに多くないが…

「まあ、今日はパパも一緒にランチ?いいわね~。」

早速、隣のスーザンに声をかけられた。

「海、いいお嫁さんをもらったわね。」

「俺にはもったいないぐらいです。」


言った後で…ハッとした。

俺は今…かなりサラッと…

いや、でも本音だ。

だから何のためらいもなく口をついて出た。

…ゆっくり振り返ると…咲華さんは少し固まってはいたが…

ホッとしているようにも思えた。

そして…そのホッとした咲華さんに安心した俺もいる。

「まあ、ごちそうさま。」

スーザンはそう言うと、リズの頭を撫でて歩いて行った。

「……」

「……」

「…お腹すきましたね。」

「…そうですね。」

これは…錯覚だ。

諦めたはずの夢を、酔った勢いで見始めて…

それが覚めていないだけ。


こんな時なのに…不意に紅美といた頃の事を思い出した。

紅美と愛し合った日々は…

かけがえのない物だった。

手を伸ばせばそこにいる紅美を、ずっと抱きしめていたかった。

…愛してた。


紅美は陸兄と麗姉が養女にしたから、咲華さんとイトコとは言っても血の繋がりはない。

だから似てなくて当然だが…

紅美とは違うタイプの女性なのに、俺がこんなに穏やかな気持ちになるなんて…

…もしかして俺は、誰でもいいのか?

いや、そんなはずはない。


咲華さんは、出会ってから今日まで…本当によくしてくれる。

偽物の結婚生活も、気付けば三週間近く。

もうすぐ沙都とトシも帰って来るし…

どうにかしなくてはと思う自分もいるのに…

俺は動けないままでいる。

…ダメだな。

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コメント1

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  1. ヒカリさん(100歳)ID:6606150・09/26

    27は書き足しました。
    気付かれた方々、すごい😳

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