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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/25 15:52:21

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たぶん…今まで生きてきた中で、一番の驚きと動揺だと思う。

早乙女千寿が実の父と知った時より、だ。

…いや…でも…

紅美の妊娠を知った時は…もっと驚いたし…動揺もしたし…

…後悔もした。


「…ここは…どこですか?」

遠慮がちに、桐生院咲華が言った。

「…俺が住んでる家です。」

「…シャワー…お借りしていいですか…?」

「…どうぞ。そこを右に出て左です。」

「…どうも…」

桐生院咲華の気配が背後から消えて。

俺は大きく溜息をついてうなだれた。


…ああああああああああ…

よりによって…

志麻の…

部下の…婚約…元…婚約者で…

華音の妹…と…なんて……!!


それにしても、志麻が婚約破棄したなんて話…俺には来てないぞ…

別れたって…本当なのか?


落ちていたバスタオルを腰に巻いて、横になる。

…夕べ…何があったんだ…


天井を見ながら、必死で記憶をたどった。

難航していた捜査を終えて本部に戻って…

近くの店でみんなと飲んだ。

その後、富樫と二人で飲んで…富樫と別れた後…だよな。

あの後俺は…どうした?


目を閉じて、自分の行動を思い返す。

確か…富樫と別れた後…本部から少し離れた場所の小さな店に入った。

常連しかいなさそうなその店に入ったのは…

入り口に、赤いバラのドライフラワーが飾ってあったからだ。

…花を見ると…紅美よりも華音を思い出す。

そして…今、我が家のリビングに飾られている…華音と紅美が仲睦まじく抱き合った写真も。


それから…?

店の中は…どうだった?

確か…常連と思われる輩でいっぱいで…

だが、気のいい人間ばかりで…

「奇遇だな!!今夜はもう一人日本人が来てるぜ!?」


パッ。

目を開けた。


…そうだ…

俺が行った時、すでに…桐生院咲華はそこにいた。

そして…

「あっ!!もしかして、二階堂海さーん!?」

「え…えーと…君は…桐生院咲華さん…?」

「当たりー!!わー嬉しいー!!こんな所で知った人に会えるなんてー!!」

そう言って、俺にギューっとハグして来た彼女は…

すごく…

…酔っ払っていた…。

いや…

俺も、軽く…酔ってはいたが…

彼女ほどでは…


「さ!!飲もう飲もう!!」

「いや、えーと…なぜここに?」

「楽しいからよー!!」

「…意味が分からない…」

「かんぱーい!!」

「…乾杯…」

気が付いたら、店の連中とも盛り上がって…

何て言うか…

彼女がこんなに明るい女性だとは、思わなかった。

…さくらさんに似てる。と…思った。


以前、ほんの数回…

志麻絡みの事で見かけた時は…おとなしいイメージしかなかった。


「……」

溜息をつきながら、テーブルに置いてあるスマホを手にする。

画面には、富樫からの着信とメッセージがいくつも…

「…マジかよ…」

前髪をかきあげながら、大きく息を吐いた。

…なんて言い訳しよう。

小さく咳払いをして、富樫に電話をかけた。

『も…もしもし…』

「ああ…悪い。夕べ悪酔いしてしまって…何か急な」

『それはいけません。ボス、今日は…いえ、三日ぐらい…いえ、一週間はお休みになられた方がいいと思います。』

突然、富樫が俺の言葉を遮って言った。

「…は?」

『ボスが悪酔いだなんて…相当なストレスですよ…幸い、現場は片付いた事ですし、存分にお休みください。』

「……」

相当なストレス…か。

確かに、夕べは俺らしくなかったかもしれない。

まだ正気だったと思うのだが…もしかして、富樫に…愚痴でもこぼしたのだろうか。

…もしそうだとしたら、最悪だな…


「一週間も休むわけにはいかない。とりあえず、今日は…休む。」

そう言いながら、部屋を見渡す。

だらしなく脱ぎ捨てられた服…

あー…本当、何やってたんだ俺は…


『是非お休みになって下さい。どうか…ごゆっくり。』

ごゆっくり?

富樫の言葉に目を細めながらも。

「ありがとう。」

そう言って電話を切った。


富樫との通話を終えて再びソファーに横になる。

「…ん?」

横になったものの、最後に見た画面が気になって、起き上って再びスマホを手にする。

「…な…何だこれ…」

つい…画面を見入って独り言。

スマホの画面には…

俺と桐生院咲華が…

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