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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/24 13:44:12

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残り三曲。

あたしはまた瞳ちゃんとステージに出て、歌った。

前半の曲より随分と歌う箇所が多くて、かなり聴き応えあると思う。

客席の前の方では、華音や紅美の顔も見えた。

…華音は、少し拗ねたような顔をしてる。

何秘密作ってんだよ。って顔かしら。

ふふっ。

ごめんね。


知花がバラードを歌ってる間。

なっちゃんが一言…『いい歌だ』って言ったのが聞こえた。

そして…その曲が終わる頃に、瓶を開ける音も。


…中身は違う物だって分かってても…ドキドキした。

だって…それを飲むって事は…

なっちゃん、死ぬ気だって事だもんね。

あたしと瞳ちゃんがステージに立ってるのを見ても、知花がこんなに進化してるのを見ても…

その決心は揺るがなかったって事だよね。

…すごく…

悔しかった。

内心、なっちゃんのバーカ!!

嫌いー!!

って…泣きそうにもなった。

…だけど。

これからよ。

あたし…これから、なっちゃんの生きる気力。

生きたいって気持ち。

取り戻してみせる…!!


「サイコーっすね。」

陸さんが近寄って来て、笑顔で言ってくれた。

ああ…ここにも最高の娘婿がいる。

「ほんとっ。楽し過ぎ。」

あたしも笑顔を返す。

少し振り向くと…まこちゃんと朝霧君は少しだけ高い位置にいて。

右前方には聖子ちゃん。

左前方に、陸さんと早乙女君。

そして、真ん前に…知花。

まさか…知花の背中を見ながら歌う日が来るなんて、夢にも思わなかった。

…あたしの大事な知花。

なっちゃんと…あたしの…娘。

ちゃんと、なっちゃんの血を濃く受け継いでくれたんだね。

こんなに人を引き付ける歌を歌えるなんて…

本当…自慢でしかないよ。

…本音を言えば、小さな知花を…抱きしめたかった。

育てたかった。

…でも、これで良かったんだ…って。

きっと…そうなんだ。

…うん。


最後の曲は…ハードだけど明るい曲で。

知花が『照明さん!!客席も照らして!!』って言ったから…

おかげで、誰がどこにいるって把握出来た。

隣にいる瞳ちゃんがすごく楽しそうで…

嬉しくなった。

これからも、ずっと…歌えるといいな…。


『あたし達も跳ぶよ!?みんな跳べる!?』

曲の最後、朝霧君のドラムソロで知花がそう叫ぶと。

客席は大歓声。

「さくらさん、跳べる?」

「跳べちゃうんだな、これが。」

瞳ちゃんと、手を繋いだ。

全員が朝霧君を見て…最後のシンバルが叩かれる瞬間、客席もみんな…跳んだ。

『ありがとう!!』

知花が高く手を上げて、そこに聖子ちゃんと陸さんと早乙女君が集まった。

あたしと瞳ちゃん、まこちゃんと朝霧君もステージ前に集まる。

一列に整列して、深くお辞儀した。

…あたしのイヤホンには、拍手が聞こえる。

なっちゃん…まだ観てくれてるんだね。

…もう少し。




観てて。

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