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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/23 19:34:07

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『BEAT-LAND Live alive』

ハリー・エリオット


「いや~…助かったわ。」

ヘッドフォンを外しながら、里中さんとやらに手を差し出す。

「あれだけのセットだし、反対にここまで一人でやってたなんてすごいな。」

里中さんは俺の手を握り返して言うてくれた。

ドラムセット三台っちゅー現場は初めてで。

まあ、それでも何とかなるやろ思うてたけど…

まあ、それでも何とかなっててんけど…

何やろ。

どっかから…微妙にノイズが入り始めて…

出音にはあんま差支えないんやけど…

俺には気になるレベルのもんで、ステージの音に集中出来ひんやん!!って、ちとイラついた。

「これ、何の音やろ。」

里中さんに俺の気になっとるノイズを聞かせると。

「んー…誰かスピーカーの真ん前に携帯を置いてるとか?」

「携帯一台ぐらいじゃこんなんならん思うけど…」

「だよな…」

二人してそのノイズに集中。

が…

「これ、ステージ上じゃないと思う。」

里中さんが顔を上げて言うた。

「上じゃなかったら…下っちゅう事?」

「んん~…下…でもこれ、電波だよな…」

「電波?」

「……」

里中さんは少し考え込むような顔をした後。

「ちょっと待ってて。」

そう言うて客席で誰かを探してた思うと…

「何?」

…さくらさんを連れて戻って来た。

「これ、聞いて下さい。」

里中さんにヘッドフォンを渡されたさくらさんは、それを聞いて…

「あっ…」

小さい声を出した。

あっ…?

「ごめん…あたしのせいかも。」

「えっ?」

俺と里中さんは、二人して驚きの声を出す。

「ごめんね。急いで直すから。」

「いや…えーと…ど…どういう事?」

「意見を聞こうと思って連れて来たのに…自分のせいって言われると…」

里中さんも、キョトーンや。


けど、さくらさんはポケットから何かちっさいもんを取り出して。

「ちょっと聞いてて。」

里中さんにヘッドフォンを渡した。

「は…はあ…」

「まだ聞こえる?」

「…少し。」

「これは?」

「……なくなりました。」

「良かった。」

「……」

な…

なんや?

今、さくらさん…何したんや?

「それ…なんですのん?」

さくらさんの手元を指差して言うと。

「んー…なんて言うか…」

「……」

「簡単に言うと、リモコン?」

「……はあ?」

俺と里中さん…

今…たぶん同じ事思うてるよな。


さくらさん…

何者や?

って…。

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