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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/23 00:02:19

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『BEAT-LAND Live alive』

桐生院さくら



休憩の間に何か美味しい物でも食べちゃえ。と思って。

あたしが席を立って料理を前にお皿を手にしようとすると…

「桐生院さくら様ですか?」

声をかけられた。

「はい。」

そこには、警備の服を着た人…

「お電話が入っております。御足労おかけしますが、会場の外までお願いします。」

「…電話?」

あたしは不思議に思いながらも、警備の人と会場を出る。

誰?

今から丹野廉さんのPVが流れるのに…

…あたしが一緒に…暮らしてた人。

廉君…

全部思い出したわけじゃないけど…顔が見たい。

歌も聴きたい。

「あの、誰からですか?後で折り返します。」

警備の人にそう言うと。

「それが…どうしても仰るので…」

「……」

さっさと話して席に戻ろう。

そう思って会場の外に出ると、もう一人警備の人がいて…携帯を差し出された。

「…もしもし。」

『…桐生院さくらさんですか?』

「……」

この声…

聞いた事ある。

何かで少し声色変えてあるけど…この声は…

『お楽しみの最中、大変申し訳ございません。』

「…いえ…何の用ですか?」

あたしは携帯をしっかりと耳にあてて…声に集中した。

『さしでがましい事とは思いますが、どうしてもお伝えしたいと思い…』

「……」

『高原夏希氏がご病気なのは、ご存知ですか?』

「……あなたは、なぜそれを?」

志麻さんと…知り合い?

それとも、なっちゃんの知り合い?

『今彼に出されている治療方針は、声帯を取り除くという手術です。』

「……」

ゴクン…と、唾を飲みこんだ。

志麻さんに話を聞いた時から…そうだと思っていながらも。

信じたくない気持ちと、何も出来なくても…あたしが何とかするって…思い込んでた。

『ですが、声帯を残す方法がありそうです。』

「…え…えっ?」

携帯を持つ手を変えて、さらに耳に強く当てた。

「ど…どういう事ですか?」

『大学病院の有能なドクターがアメリカの名医に持ちかけてレアケースを調べた所、声帯を残す方法が見つかったそうです。』

「……」

じゃあ…

じゃあ!!

「彼は…これからも歌えるって事ですか?」

『ご本人が素直に手術に応じれば、ですが。』

「受けさせます!!」

あたしは…胸の奥から熱い気持ちが湧き出るのを押さえられなかった。

なっちゃんの声が…

なっちゃんが、これからも歌っていられる!!

「ありがとう!!ヒロ!!」

『えっ…』

「ありがとうございました!!」

あたしはそう言って警備の人に携帯を返して。

タイミングよく開いたエレベーターに乗って最上階に向かった。

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