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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/22 07:30:44

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『BEAT-LAND Live alive』

桐生院華月



「新曲かな?」

「俺も初めて聴く。」

お姉ちゃんと聖がそう言った曲は…DEEBEEの新曲。


今日の大イベントが始まる前に、どうしても詩生に会いたくて…

普段、あたしから会いたいなんて滅多に言わないんだけど…

今日は、家を出る前にメールした。

『ステージの前に少しだけ会えない?』

すると…

『ルームまで来て』

すぐに…そう返信が来た。

あたしも一応ビートランド所属のモデル。

お姉ちゃんと聖とで開場より少し早めにビートランドに来て。

二人とロビーで別れて、DEEBEEのルームに向かった。

ドアをノックすると、すぐに詩生が顔を覗かせて。

「八階に行こ。」

あたしの手を取った。

「おいおい、スタジオで何する気だ?」

「時間までに終わらせろよ。」

「大丈夫。ああ見えて詩生は早い。」

ルームの中からそんな声が聞こえて。

「うっせーな。早くねーし。てか、スタジオでしねーし。」

詩生は笑いながらそう答えた。


エレベーターで八階に上がって、いつもは賑やかなこの階も…今日は静かだった。

詩生達が使い慣れてるスタジオに入ると…詩生はすぐにあたしの両手を持って…

「…華月…」

自分の口元に…あたしの手を近付けた。

「…緊張してるの?」

「ああ。らしくねーけど…めちゃくちゃ緊張してる。」

それは…本当にすごく珍しい気がした。

いつもライヴは楽しみで仕方ないって言うのに…

「…見てるよ?」

「ああ…」

詩生がゆっくりと…あたしを抱きしめて。

「…しっかり…見ててくれよ…」

耳元で囁いた。

そして…

「今日、俺…おまえのために歌うから。」

って…

「…え?」

「新曲、おまえのために書いた。」

「……」

すごく…驚いた。

あたしのために…新曲を?

「あ…ビックリした…でも、嬉しい…」

「…おっちょこちょいで~額が広くて~って歌だけどな。」

「も…もうっ!!」

詩生から離れてポカポカと胸を叩くと。

「あっ…」

腕を取られて…そのままキスされた。

…詩生は幼馴染で…ずっと知ってるのに…

恋人って関係になって、もう…気持ちが止まらない。

詩生の事…大好き…


「ちゃんと聴けよ?」

「…額が広くてって歌じゃないならね。」

「ちゃんとシリアスに書いてるって。」

「…照れくさい。」

「ふっ…」

もう一度…長い長いキスをして…

「…よし。充電バッチリ。これで最高のパフォーマンスが出来る。」

詩生はそう言って…あたしの大好きな笑顔になった。


「素敵な歌ね。」

おばあちゃまが、あたしの肩に頭を乗せて言った。

「…うん…」

やだな…泣きそう…

ほんとに…

…詩生…

あたし達、もう何があっても…


平気だね…。

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