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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/17 21:41:27

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そして…私は…私達は…高原夏希さんと会う事にした。

貴司が言うには…ご本人は会う事を拒まれたそうだけど…

貴司が折れるわけがない。

今まで仕事の面でも幾多となくごり押しをしてここまで来たような物だ。


わざわざ家にまで来てもらうのは気が引けたけれど、うちには…いざとなったら華音と咲華がいる。

…高原さんにとっては…孫。

特別な存在だ。


約束の時間ちょうどに…チャイムが鳴った。

時間に正確な所も好感が持てた。

大きな事務所を構えてらっしゃる方。

多くの社員をかかえて、日頃忙しくされているだろうに…


「いらっしゃいませ。」

笑顔の私達とは裏腹に、高原さんは仏頂面だった。

でも…写真で見るよりも…ずっと精悍な顔立ちの男性だ。

…ハルさんの面影は…あるような、ないような…

私は…高原さんのどこかにハルさんを見付けたかっただけなのだろうか。

貴司と話す高原さんを見ながら…少しだけ、ハルさんを思い浮かべた。

貴司に見せてもらった資料では…ハルさんは…今アメリカで生活をされているようだった。


それにしても…素敵な人だこと…

失礼だけど、外見だけではとても遊び人に思えてしまう。

それに…なんて目に力のある人だろう。

きっと外を歩いていても、人目に付くはず。

髪の色だけじゃない。

スラリとしていて…お召し物もさりげなく上品だ。

貴司より三歳年上と聞いたけれど…年齢など関係ない。

この人が…ずっとさくらを一途に愛して…そばにいて下さった方で良かった…

ハルさんの息子さんだからという欲目もあったのかもしれないが、私は本当に高原さんのファンになってしまった。

言葉を濁さずハッキリ言われる所も…とても気持ちがいい。


だけどやはり…うちとは付き合いなどしない。と、立ち上がられた時。

華音と咲華がやって来た。

…私は貴司と顔を見合わせた。

私は柵など外してませんよ。

あなたじゃないのですか。


高原さんは…戸惑いながらも、愛しそうに二人を抱えて。

その姿を見た私と貴司は、席を立った。

昼食の準備をしようと台所に行くと、珍しい事に貴司も隣に立った。

「…お母さん。」

「なんですか。」

「私は…あの人の事を好きになりました。」

「……」

無言で貴司を見る。

好きとは、どういった事だろうか。

「おかしな意味ではないですよ。ただ…本当に気持ちのいい人だと思って。私の周りにはいないタイプです。」

「…そうですね。私も思いました。」

あらかじめ作っておいたお味噌汁を、貴司がかき混ぜる。

手伝うと言っても、台所になど立ったことのない貴司に出来る事はそれぐらいだろう。


何とか…

高原さんと、長いお付き合いがしたい。

それは…漠然とした私の希望だった。

貴司がとか…さくらがとか…

そうじゃない。

私が…そう思ったのだ。

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