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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/16 13:55:47

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「雅乃、綺麗ですよ。」

「本当に。」

「…ありがとうございます。」

今日は…私と祥司さんの…結婚式。

うちでは代々家での結婚式が決められていて…

昨日から、遠い親戚までもが泊まりに来ていて…落ち着かない。

白無垢も、色打掛も…

本当なら、もっとわくわくするような気持ちで着る物なのだろうけど。

私は…


「雅乃。」

呼ばれて顔を上げると、袴姿の祥司さんがいた。

「…綺麗だ。」

「…ありがとうございます。」

祥司さんとは…この一年、毎月食事に出かけた。

ドライヴにも連れて行ってもらった。

くちづけされたのは…二ヶ月前。

それでも、ずっと我慢してくれていたのだと思う。

私は…固く口を閉じていた。


本当なら…受け入れたくなかった。

でも、祥司さんは私の夫となる人だ。

受け入れないわけにはいかない。


女性問題については、私からは何も問わなかった。

結婚式までにきれいにするとは言われても…浮気は男の甲斐性だ。と、父が酒の席で豪快に笑いながら言っていたのを聞いて。

きっと…祥司さんも浮気を繰り返すのだろう…と思った。

父も、祖父も。

私が何も知らないとでも思っているのだろうが…

母と祖母に何度も皿を投げられていたのを見た。


私は…

祥司さんが浮気をしても…皿を投げたりなどしない。

私のこれもまた…浮気と変わらないからだ。

…ハルさん。

私は…あなたへの想いを持ったまま…祥司さんのものになります。


一度交わしたくちづけが…

あれだけが…

私と彼の思い出になった。


あのエレベーターでのくちづけの後…

涙が止まらなかった私を…ハルさんは悲しそうな目で見つめて…

ただ、抱きしめるだけで…終わった。

…抱いて欲しかった。

だけど…怖かった。

怖くて…涙が出た。


私は…親友の義理の兄と…不貞を働く所だったのだ。

自分の醜さに…涙が止まらなかった。


…亜津子ちゃん。

許して。


…ううん…



許さないで…。

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