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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/15 14:01:35

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『ええか。絶対しばらく仕事出てくるんやないで?そうせんと周子さんも浮かばれんわ。』

葬儀…と言っても、本当に家族だけでの葬儀の翌日。

マノンとナオトと千里…ついでに、ミツグとゼブラからもしばらく来るなという電話が。

最初の三人はともかく…ミツグとゼブラから電話なんて気持ち悪い。

まあ…何か計画してくれてるんだろうな。とは、すぐに読めた。


本当は何もして欲しくない所だが…みんなの気持ちを無駄にもしたくない。

ここは、黙って何かされるがままにしておこう…

…周子も…喜ぶかもしれないし。


圭司と瞳は…周子が死んでからと言うもの…枯れるほど泣いた。

ただ、千里が来てくれてからは…無茶な泣き方ではなくなった。

ある意味周りの事など考えずに泣けるぐらいが、一番いいのかもしれないが…

二人は親だ。

映が居場所に困るほどの泣きっぷりは…まあ…黙認した俺も甘いか…。


…圭司は本当によく周子の所に通ってくれた。

まるで、実の息子のようだった。

『お義母さん、ただいまー』と言いながら、ツアーの土産を差し出す圭司に。

「こんなの要らないわ。」

と…周子は冷たく追い帰す事もあった。

調子がいい日ばかりじゃなかったからな…

それでも圭司は懲りもせず…通った。

いつの間にか敬語じゃなくなっていた。


いつだったか…部屋に入ろうとすると、圭司が周子の肩を揉んでいて。

「義母さん、寝てばっかなのに肩が凝るってどうだよー。どうせ凝るなら絵でも描いてみるとかさー。」

「…どうして絵なのよ。そこは歌を書けって言うんじゃないの?」

「えー?歌って俳句?」

「…どうして絵なの?」

「年寄りって、みんな絵始めるじゃん。」

「もう!!圭司嫌い!!」

「あははは~。うそうそ。」

「ほんとに…嫌な婿殿…ふふっ…」

周子の楽しそうな笑い声…

俺に笑う事があっても、圭司へのそれとは随分違った。

圭司は本当…周子に良くしてくれていた。


瞳は…

自分の中で決めた何かがあったのか…

映が生まれて…周子が会いたいと言っても、なかなか会いに行こうとはしなかった。

…瞳も、傷を受けている。

だから俺もしつこくは言わなかった。

だが、ようやく精神的にも落ち着いて…誰の事も傷付ける事を言わなくなった頃。

俺はついに、周子に会いに行ってやってくれないか。と、瞳に頼んだ。

すると瞳は数日悩み抜いたようだが…やっと、映を連れて会いに行ってくれた。

もう映は9歳になっていたが…

それでも、周子は泣いて喜んだ。

写真で見ていた映が、もう大きくなっていても。


…俺は…


仕事の合間に周子の所に通った。

周子が誰かを傷付けるような事を言うたびに…周子の顔がよく分からなくなっていた。

俺の知ってる周子じゃない。

今更のように…現実逃避が始まっていたのかもしれない。

そんな時、まるで俺の心の中を見透かしているのか?というタイミングで、貴司が誘ってくれていた。

『美味い酒が手に入ったんです。今からどうですか?』

『母とさくらが料理を作り過ぎてしまって…来られませんか?』

『新しいCMのお話をつまみに、一杯やりませんか?』

理由は…どうでも良かった。

桐生院に行けば…愛しい子供達に…孫たちに会える…

そして…さくらもいる。

俺の家族じゃない。と、何度も言い聞かせて、納得して、俺は他人だと再度暗示をかけて桐生院家に乗り込んだ。

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