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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/15 13:23:07

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高原さんのマンションから帰ったのは、朝方だった。

桐生院家はすっかり寝静まってて…とは言っても、親父さん達の部屋は二階な上に遠いから、様子がどうかは分からない。

…義母さん、大丈夫かな。


「……」

シャワーを済ませて、眠ってる知花の頬に触れる。


…あのマンションで、瞳とアズと俺…三人で暮らした頃の思い出を話して…みんなで笑って。

それから、高原さんが周子さんの思い出を語った。

同棲を始めたキッカケは、高原さんの継母の死だった、と。

だが、お互いに愛してるという言葉を口にせず、同志としては完璧だったが恋人としては最低な男だったと自らにダメ出しした。


義母さんがこの家に来て16年。

高原さんは、変わらずうちに来た。

知花の誕生日はもちろん…その他のイベントにも。

その中で一つ、変わった事があった。

もしかしたら…知花も気付いていたかもしれないが…

そして、親父さんも…気付いていたかもしれないが…

高原さんは周子さんと入籍後、結婚指輪をしていた。

だが…うちに来る時は指輪を外していた。

それが…10年前、確か…誓が結婚した後ぐらいから。

うちにも指輪をして来るようになった。

それには…いったい、どんな決意があったのか…それは分からない。

ただ…

あの日、義母さんが高原さんの薬指に指輪を見付けて…少なからずとも動揺したのを…覚えている。


「…千里?」

「ああ…起こしたか…悪い。」

俺は知花の隣に入ると。

「…冷えた。温めてくれ。」

知花をギュッと抱きしめた。

「お風呂は…?」

「シャワーした。」

「もう…こんな寒い日に…」

「…おまえがいるからいいかと思って。」

「…瞳さん、大丈夫?」

「ああ…」


もし…知花が先に死んでしまったら…

俺は高原さんのようにはいられない。


「行かせてくれて…ありがとな。」

知花の髪の毛にキスしながら言うと。

「あたしは…何も出来ないから…」

俺の胸で、遠慮がちな声。

「ふっ…十分俺を温めてくれてる。」

知花の温もりを感じながら。

俺は…自分が恵まれてる事に感謝し。

明日自分に出来る事を考えた。

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