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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/14 17:29:13

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「るー、瑠歌、ちいとええか?」

いつになく真面目な真音の声に、私と瑠歌ちゃんはキッチンで顔を見合わせた。

「あ、先に行って下さい。あたし、紅茶入れていきます。」

「ありがとう。」

お言葉に甘えて、私は一足先にリビングへ。

「どうしたの?何か謝りたい事でもある?」

私が真音の隣に座って言うと。

「……」

真音は目を細めて。

「そんなん言うって事は、なんや謝って欲しい事があるっちゅう事か~?」

情けない顔をして抱きついて来た。

「もう…冗談よ。」

背中をポンポンとしてる所に、瑠歌ちゃんが紅茶を入れて来てくれた。

「ありがと。」

「いいえー。お義父さん、ミルク入れます?」

「ああ。」

お向かいの頼子からもらう紅茶は、いつもとても美味しい。

昔はコーヒー派だった真音も、すっかり紅茶派になった。

ただ…ミルクは欠かせないけど。


「実はな…夏に事務所のミュージシャン総出の大イベントをする事になった。」

それは…内部事情に詳しくない私でさえ…少し違和感を覚える話だった。

「…去年40周年の大イベントをしたばかりよね?」

「ああ。けど、ナッキーがどうしてもやるって。」

「……」

毎年8月には周年イベントが行われる。

去年は40周年という事もあって、かなり大規模なイベントになった。

そして、藤堂周子さんのトリビュートアルバム制作も…

ビートランド所属の全アーティストによって、現在もレコーディング続行中。

…そんな中、高原さん…また大イベントを?

どうして?


「それで…俺もやけど、光史もやし…希世も沙都も沙也伽も帰るんが遅くなる事もある思う。」

「…高原さん、どうしてもやるって…なぜ?」

「さあな…けど、俺らももう歳や。いつまでも今のまんまやって行かれるわけやない。ナオトが入院したのもある意味キッカケんなったんちゃうかな。」

ナオトさんは、肺にポリープが見つかって入院中。

確かに…ハードロックなんて体力の要る音楽…

いつまで出来るか…

「それとな…」

ふいに真音が、指をもてあそびながら…言いにくそうに。

「…知花の親父さん、亡くなられはったやん。」

「ええ…」

あまりにも突然で、光史も驚いてたけど…

おばあ様まで後を追うように亡くなられて…

知花ちゃんのご家族の悲しみは、計り知れないと思った。

「…こう言うたら…アレやけど…ナッキーとさくらちゃん、一緒にさせてやりたいんや。」

「…さくらちゃん?」

「…知花の…母親。」

「……」

「……」

あたしと瑠歌ちゃんは、顔を見合わせた。

そして…

「真音…どういうつもり?旦那さんが亡くなってすぐ、他の男の人とくっつけようとするなんて…」

「いや、これには色々事情が…」

「お義父さん、いくら事情があっても…それは…」

「ちょい待てって。」

真音は立ち上がると私達に向かって。

「何も喋ってなかった俺が悪かった。順を追って喋る。」

そう言って…もう一度座って。

「あのな…」

喋りはじめた所に…

「ただいま。」

光史が帰って来た。

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