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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/13 00:01:05

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「この人達も、バンドの人ですか?」

次男坊君にそう聞かれて、僕は頷く。

「へえ~…バンドマンって言うより…」

三男坊君は知花とセン君をジロジロ見て。

「赤毛のアンと、文学青年って感じ。」

もう…見たまんまだよ…って言いたくなるような事を言った。

二人はそれを誉め言葉として受け取ったようで、相変わらずの柔らかい笑顔を見せた。

そうこうしてると…

「おう…あれ?まこ?」

…陸ちゃんと光史君が入って来た。

「知花がセンに猫パンチしてるのが見えたから来てみたら……あー…なるほど…つーか…家族か?」

陸ちゃんは笑いながら、セン君と知花に話しかけてたんだけど…

僕らを見て、だんだん声が小さくなった。

「へー…勢揃い…と。」

陸ちゃん…もしかして僕を侮辱した人『達』って思ってる?

目が…ちょっと怖いよ…

侮辱って言うか、認めてくれないのは一人だけなんだけど…


昔そういう筋で頑張ってたらしい邑さんは、陸ちゃんの視線が気に入らなかったのか。

「…何だよ。ジロジロ見んなよ。」

少し斜に構えて陸ちゃんに言った。

だけど…

「…邑さん、あの人の隣…鈴亜のお兄さん…」

佐和ちゃんが小声で光史君を目配せして。

「……」

邑さんは一瞬息を飲んだ後、大きく息を吐いてテーブルにゆっくり頭を乗せた。


誓約書は揃ったし…と思って、僕は説明を始める。

「…とにかく、シークレットライヴなので、カメラと録音機器の持ち込みは当然NGです。そして、このライヴの観客として会場にいた事自体、他言しないで下さい。」

僕がそう言い切ると。

「えー、せっかく見に行くライヴの事話せないなら行かない方がマシじゃん。」

三男坊君のブーイング。

「…確かにな。そんな事まで制約されるライヴなんて、楽しめない。」

邑さんも、顔を上げて低い声で言った。

「自分は…興味あります。それほどのライヴとなれば…観る価値はありそうですから。」

次男坊君がそう言うと…

「君は将来出世するよ。」

陸ちゃんがそう言って、肩に手を掛けた。

「絶対見て損はない。」

光史君がそう言うと、鈴亜のお兄さんだって聞いたからか…

「…なら、観ます。」

邑さんが…誓約書を手にしてサインをした。


「それにしても、知花の猫パンチは通りの向こうから見ても腹筋を破壊したぜ?」

みんながそれぞれサインしてる最中、その傍らで光史君がそう言って。

「ね…猫パンチって何よ。あたしは普通にセンに怒ってたのに…」

知花が唇を尖らせると。

「何に怒ってたんだっけ。」

怒られたはずのセン君がとぼけて。

「…あたしが面白い小走りしてたからついて来たって…」

知花がますます唇を尖らせる。

「あー、確かに知花の小走りは面白い。」

そこに光史君が参加して…

「普通に走ってるだけじゃないーっ!!」

知花が赤くなって両手をグーにすると…

「おっ、出るか?猫パンチ。」

三人が両手を開いて構えたもんだから…

「や…やんない…」

知花は握りしめた両手を恥ずかしそうに胸の前に留めた。

…ふふっ。

ほんと、知花って三人も子供がいるように思えないなあ。

「…緊張感のないバンド…」

三男坊君が呆れたような声でつぶやいて。

その隣で、佐和ちゃんが『やれやれ』って風な顔をした。


それから…

呆気ないほどあっさりサインをした邑兄弟は。

「あはは。みんないい夢見られるぞー。」

陸ちゃんにそう言われながら見送られて帰って行った。


「…ところで、聖子は?」

僕が誰にともなく問いかけると。

「あ。どうしよ。置いて帰っちゃった…」

知花が丸い目をしてそう言って。

「…あそこ…」

セン君が指差したダリアの外を振り返ると…そこには恨めしそうな顔をした聖子がこっちを見てて。

「…こえーよ…聖子。」

みんなで目を細めた。

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コメント4

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6599211・09/13

    スズさん
    (´゚艸゚)∴ブッ怖い!

  2. ヒカリさん(99歳)ID:6599210・09/13

    カオリさん
    邑兄弟、なかなかいい味出してますよね( *´艸`)
    イキがってるのにちっちゃさモロバレ!

  3. スズさん(39歳)ID:6599099・09/13

    そーだ!そーだ!!
    みーてーろーよー👁

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