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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/12 18:37:48

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「……」

全員が立ったまま無言になってると。

「なんだ。やりたくないのか?」

高原さんが呆れた顔で言った。

すると陸ちゃんがみんなを見渡して。

「いや…なあ?でも、どうして急に…?」

戸惑った様子でそう言うと…高原さんの視線が、僕に向いた。

「まこ。」

「は…はい。」

その真っ直ぐな目に…僕は少し背筋が伸びた。

「公衆の面前で、鍵盤奏者である事を侮辱されたらしいな。」

高原さんの言葉に、僕が応えようとする間もなく。

「えっ。」

「何だよそれ。」

「誰に!?」

「ムカつくな。」

知花以外のみんなが、それぞれそう言って…

僕は一度唇を食いしばって…

「…そう思う人には、そう思われても仕方ないとは思ってます。」

顔を上げて、キッパリ言った。

「なので…もし、僕のせいでの急なスケジュール決定なのだとしたら…すごく申し訳ありません。」

高原さんに頭を下げると。

「…おまえは、そう思われても仕方ない。で済むのかもしれないが…」

高原さんは、少し笑いを含んだような声で。

「おまえを侮辱されると、世界の鍵盤奏者が侮辱されたのと同じだからな。」

そう言って…大きな黒い椅子に座られた。

「それに、まこが侮辱されるなんて、おまえらも許せないだろ?」

高原さんが指を組んでそう言うと。

「はい。」

全員が、声を揃えてそう言ってくれて…

「みんな…」

なんて言うか…

僕は胸を締め付けられた。

元はと言えば、僕の不甲斐なさが原因なのに…


「客は社員と身内。あと、招待したい奴をリストアップしろ。箝口令を敷く。」

僕達は立ったまま、高原さんを見る。

箝口令って…そこまで?

「撮影班のカメラ以外は持ち込み禁止。録音もNGだ。その誓約書の書類にサインしない者は入場禁止だ。」

そう言った高原さんは、いつの間に用意したのか…入場者に対する誓約書をヒラリと手にして見せた。

「だから、まこ。」

「…はい。」

「意地でも、おまえを侮辱した男からサインをもらえよ?」

それは…

すごく難関な気もしたけど。

ここまで動いてくれた神さんと、それに乗ってくれた高原さんと…

「まこ、ぶっ飛ばしてやろうぜ。」

「そ。おまえの弾いてる姿なんて見たら、誰も何も言えなくなるっつーの。」

「こうなったら、まこのソロ増やしたバージョンやろうぜ。」

「あー、いいねえ。ギターと絡ませまくるのなんてもいいんじゃない?」

「まこちゃんだけのソロもあってもいいかも。」

…僕の事なのに。

こうやって、全力でバックアップしてくれようとしてくれるみんなのためにも…

「…分かりました。サイン、必ずもらって来ます。」

僕は…胸を張って、そう言った。


みんなの気持ちに応えたい。

僕は、世界の…SHE'S-HE'Sの鍵盤奏者。


島沢真斗だ。

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コメント2

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6599209・09/13

    ホナミさん
    気を付けないと、つまみ出されちゃいますからね!
    前回は確か、エミリさんと二人して紛れ込んで…
    最終的に二階堂に記憶を消される所まで…←ここまで?

  2. ホナミさん(101歳)ID:6598869・09/12

    あぁ!スタッフとして
    忍び込む支度しなくちゃ
    (*´艸`)

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