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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/12 12:36:13

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「まこちゃんちに挨拶に行く時って、何着て行ったらいいのかな。」

鈴亜が空を見つめながら、唇に指を当てて言った。

前から思ってたけど…

考え事をする時、鈴亜はよくこういうポーズをする。

そして僕は、それを可愛いなあ…って思いながら見つめるんだ。


…もっと頑張らなきゃ。

ほんと…

鈴亜が他に目を向けないように。


「今更そんなにかしこまらなくてもいいんじゃないかな。」

ハッキリ打ち明けた事はないけど、きっと母さんは薄々気付いてたはずだし…

それに、光史君のお母さんとうちの母さんは、仲がいい。

もうとっくに話も行き交いしてるよね。


「でも、やっぱり…いい所見せたいって思っちゃうから…」

「見た目?」

「もうっ、まこちゃん今日そればっかり。」

「あはは。」

さっきの真珠美ちゃんの事で、一時はどうなる事かと思ったけど…

真珠美ちゃんと出会った経緯と、自信がなかった彼女に額を出したら?ってアドバイスをした事を話した。

…だけど…

邑さんの妹とは…言えなかった。


真珠美ちゃんとは、もう連絡を取る事もないだろうし…

出来れば、もう『邑』家とは関わりたくないって言うのが、正直な所。

鈴亜の事、信用はするけど…結局、僕の自信の問題なのかな…

…ダメだな。


光史君は、朝霧さんは鈴亜の相手が誰であろうと反対したって言ったけど…

僕は何となく、朝霧さんには僕の弱い部分が見えてるんじゃないかって…そんな気がした。

だから鈴亜を任せられないって。

…考え過ぎかなあ…

こんな事思う時点で、僕の鈴亜を幸せにするって自信は満点じゃない事になる。

もっと…自信を持ちたいけど…

それって…どうやって手に入れる物なんだろう…


「…おい。」

聞き覚えのある…嫌な予感がする声が、背後から聞こえて。

先に振り返ったのは鈴亜だった。

そして…

「え…」

呆然とした声を出して、僕の腕にしがみついた。

僕は…ゆっくりと振り返って、その声の主に声をかけた。

「…こんにちは。」

「え…まこちゃん…邑さんの事…知ってるの?」

「……」

僕は無言で鈴亜を見た。

ここで『邑さんて?』って聞かなかった僕は…

彼を知っている事になる。

もう…正直に言うしかない。

「…さっきの…真珠美ちゃんのお兄さんだよ。」

「え…っ…」

鈴亜は僕と邑さんを交互に見て…困った顔になった。


「…まさかおまえが…鈴亜の男だとはな…」

邑さんは…怒りに満ちた目だった。

「まさか…おまえみたいな男に…俺が負けるとはな…」

かなり…怒りに満ちた目だったけど。

僕は、彼から視線を外さなかった。

どれだけ怒りに満ちた目でも。

どれだけ過去に悪名を響かせた人であろうと。


ちっとも…怖いって思わなかった。

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