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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/12 11:34:42

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お兄さんの名前は、島沢さんと言った。

だけどあたしは『お兄さん』って呼び続けた。

ヨシ兄より一つ年下の23歳。


あんな可愛い顔の人に、額出してみたら?って言われたら…

そりゃあ出す。

メガネも、お兄さんが買ってくれたオシャレなメガネにした。

学校に行くと、みんな珍しそうに見てたけど…

特に何も言われなかった。

まあ…友達とかいないし…


だけど、ESCの顧問の先生からは、明るくていい‼︎って絶賛された。

アメリカ帰りの28歳女性。

ちょっと大げさ?って思ったのは、褒められ慣れてないからかもしれない。


気が付いたら…お兄さんの事ばかり考えてた。

あたし、いくらメガネを壊されて不機嫌だったのと、何も見えなくて不安だったからって…

怖い顔して隣にいた事、後悔した。

そして、手を繋いで歩いた事…すごく恥ずかしくなった!!

だって、あまり男の人って雰囲気醸し出してなかったって言うか…

何となくだけど、保育園の時の男の先生を思い出した。

それほど、親しみやすかった。

でもって…

親切にしてくれたお兄さんの事、何も聞かずに殴ったヨシ兄を、大嫌いになった。

本当…

なんであんなに野蛮なんだろう?

だから、同世代の女の子にモテないんだよ。

ヨシ兄が連れて来る女の子は、いつも高校生。

あたしから見たら、ちょっとロリコン入ってるんじゃない?って気持ち悪い。

…って思ってたけど…

もし、お兄さんがあたしの事好きになってくれたら…

お兄さんもそう思われちゃうから…って…!!

ないない!!

お兄さんがあたしの事、なんて!!

…でも…

あんなに優しくしてくれたのって…

メガネを壊したから、お詫び…ってだけなのかなあ?

電話番号も…聞かれたし…(修理が出来たら連絡するって言われたけど、本当にそうだったのかな?)


恋だとしたら…

勉強の邪魔になる。

って、少し躊躇もしたけど…

あたしは、それはそれ。って分ける事が出来るタイプのようで。

むしろ、お兄さんに恥ずかしくない女の子になろう!!って、勉強もオシャレも頑張った!!


「…真珠美、最近オシャレじゃん。」

そう言ってくれたのは、三男のマサ兄だった。

さすが、我が家のご意見番!!

「勉強だけ出来るって思われるのもね…」

「いい事じゃん。頑張れよ。」

毎日、勉強以外に張り合いが出来て、すごく楽しかった。

一日があっと言う間。

ただ、ヨシ兄との関係は悪くなる一方だったけど。


クリスマスが近くなって…

あたしは、お兄さんにプレゼントを買う事にした。

いくら、メガネを壊したお詫びにって買ってくれたメガネでも。

あたし、すごく助かったし…

お兄さんに、何かプレゼントしたいって思って。


表通りまで出て、一人でウロウロした。

何がいいのかなあ。

お兄さん、好きな食べ物とか、好きな色とか、あたし何もリサーチしてないけど…

使ってもらえそうな物…って思って、ハンドタオルにした。

無難な選択だって思う。うん。

色気はないけど、押しつけがましいの嫌だし。


ラッピングしてもらって、小さな紙袋に入れてもらった。

そこに、夕べ書いたメッセージカードも添える。

『大好きなお兄さんへ』

…島沢さんへって二度書いて、三度目にこれにした。

だって…

本当に、大好きなんだもん。

だけど…その大好きなお兄さんは…

「……」

表通りで、すごく…すごくきれいな女の子と…手を繋いで歩いてた。


あたしは、目の前の光景を…異空間を見てるみたいな感覚で見つめた。

だって…ただでさえ、天使だって思ってたお兄さんが…

本当に、本当に…あたしと同性なのが嘘でしょって思うぐらい、可愛い女の子と一緒にいる。

しかも、手を繋いで…その手はお兄さんのコートのポケット。

二人は笑顔で…

何だか、すごく幸せそうで…


「……」

ギリギリと、唇をかみしめた。

そりゃあ…

お兄さんほどの人に、彼女がいないなんて…

………あたし、思わなかったのかな。

もしかして、手を繋いで歩いて…前髪上げたら可愛いって言われて…

もう、彼女みたいな気になってたのかな。

あの時は、お兄さんが天使みたいな見た目だなんて思わなかったから…

もしかしたら、あたしと相応な人ぐらいに勝手に思っちゃったのかもしんない。


だけど…

悔しかった。

あたしの、ここ数週間の楽しい毎日。

明日から、何を楽しみにしたらいいの?

メガネを返してもらって繋がりは切れたはずなのに、あたしはお兄さんとは縁が切れないって、勝手に思ってたなんて…

…バカだ。

妄想もいい所だ。

自分で恥ずかしくなった。

だけど…だけど…だけど!!


「…まこちゃん、知り合い?」

『まこちゃん』!?

お兄さん、女の子みたいな名前で呼ばれてんの!?

あたしに気付いた彼女が、お兄さんにそう言って…二人があたしを見る。


「真珠美ちゃん…偶然だね。買い物?」

お兄さんは…笑顔。

もう、眩しいぐらいの笑顔。

その笑顔、あたし…好きだったけど…

今は、大嫌いーーー!!

「…やっぱり…」

小さな声で、つぶやく。

「え?」

「やっぱり…美人が好きなんだ…」

「…え…え?」

お兄さんは丸い目をして不思議そうな顔。

「やっぱり美人がいいんじゃない!!」

あたしはそう叫ぶと。

「バカ!!」

お兄さんに、プレゼントの入った紙袋を投げ付けて走り去った。


八つ当たり!!

八つ当たりだよ!!

分かってる!!

でも…悔しいー!!


あんな美人な彼女がいるのに、気安く他の子の前髪触ったり、可愛いって言ったりするんじゃないわよー!!


あたしは、勝手に夢見ただけなのに…

それが恥ずかしかったり悔しかったりして…

泣きながら走った。

悪いのは…お兄さんだ‼︎

って…



違うのに…。

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