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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/11 08:38:21

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「……」

ブラームスにショパンにラフマニノフにシューベルトにベートーベンにモーツァルトに…

もう…次から次へと、音を切らすことなく弾き続けた。


情けなくて…情けなくて…

どうして僕は…

どうして…こうなんだろう…って。


鈴亜を本気で好きになったって言ってた邑って人は…本当に自信に満ち溢れた人だと思った。

僕だって…

鈴亜を想う気持ちは、誰にも負けない…って…

そう思ってたはずなのに…


それって、鈴亜が僕の事を見てくれてないと、持続出来ない自信だったのかな。

それに気付いた途端、情けなくなった。

鈴亜の気持ちが離れたって、僕は僕の気持ちを押し通せばいいはずなのに…

鈴亜には、彼の方がお似合いだ…なんて…

もう、自分から逃げてる。

…情けない。


「…は…あ…」

さすがに…指が攣りそうになって…弾く事を止めた。

どうなっても構わないって思ってたけど…ダメだよ…

僕には、仲間がいる。

みんなと…ずっとやってくために、この指は…大事にしなくちゃ…


「……」

汗かいちゃったな…

一度ルームに戻って、ロッカーに置いてる着替えを持ってシャワー室に行った。

九時か…僕、何時間弾いてたんだろ…

みんな、何か思ったよね…きっと。

外から帰った途端に、スタジオにこもって弾きっ放しなんて…

今までした事ないしさ…。


シャワーをして、ルームで髪の毛を乾かしながら指のストレッチをした。

あー…色々反省…

こんな無茶して…バカだな。


荷物を持って、事務所を出る。

歩いて帰ろうかなとも思ったけど…さっさと帰ってヤケ酒でも…なんて思った僕は、久しぶりにバスに乗る事にした。

最近、飲み過ぎかな…

とは思うけど…

飲まずにいられないよ。


バス停に立って間もなくバスが来て。

それに乗り込んで…前の方に向かうと、一人掛けに座ってた女の子が一番前に移動した。

あ、空いた…と思って、その席に座ると…

バキッ。

「え。」

「あっ!!」

「……」

僕のお尻の下に…

「すっ…すいません!!あの…あたしのメガネ…」

「…ごめん…折れちゃった…」

メガネは、見事に…真っ二つ。

僕、どれだけ勢いよく座った!?

「…あ…」

「もしかして…見えない?」

ボブカットの女の子は、僕の手元を見て眉間にしわを寄せて。

「み…見えない…」

泣きそうな顔をした。

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