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悠の詩.66

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テーマ:小説 > その他

2017/09/05 22:30:05

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するとふと、樹深の手が伸びて俺の眉間をちょいちょいと擦った。


「、、、あんだよ(笑)」


『(笑)しわ寄ってる』


コレ、小さい時からの樹深の癖、かまってちゃんサイン(笑)本人は気付いてないらしいけど。


「ねみぃんだよー、寝かしてくれよー」


樹深には悪いけど、分かってても本能には勝てない。ますます縮こまる俺を見て、樹深はふっと笑う。


『ねえ、次応援に行くよ。いつ?』


「えぇ?次はまだ学校ある日の午前だぞ。サボって来る気かよ」


『あー、そっか。残念』


週末だけでは予選全試合を捌ききれなくて、平日に試合が組まれる事も多々あった。そんな時は部員は授業免除で学校に来なくていいのだ。

部員じゃない奴が応援行くから休ませてくれってのは、、、どーなんだ?


『あ、でも、次からブラバンが応援についてくらしいじゃん』


「うっそ、聞いてない」


樹深の情報に目を丸くする、野球部の誰からもそんな話は出てない。


『そうなんだ?ブラバンの子達が騒いでたけど。

うちのブラバン結構な人数いるでしょ、そんならいっそ全校生徒で応援に出向いたらいいのにと思う(笑)』


「えええ、野球部の為に全校生徒休み?ムリだろ~、先生達が許すとは思えねぇ(苦笑)」


『たしかに(笑)まぁ、応援には行きたいから、学校に被んない日があったら教えてよね』


予鈴が鳴ったのでこの話は終わりになって、結局寝れなかった。俺は重いまぶたを沢山擦って授業に挑んだ。





次の試合にブラバンが応援に来るというのはでまかせで、でもまるっきり嘘でもなかったみたい。

ブラバンは行きたがったけど、やっぱり就学の時間帯というのが引っ掛かって、先生達の許可が降りなかったらしい。

そんなわけで俺達野球部は、俺達の親がチラホラ応援スタンドにいる中で、ベスト4を賭けた試合を行なった。

これに勝てば市代表確定だったが、、、俺達は負けてしまった。

でも、まだチャンスはある。

ベスト8で負けた4チームでトーナメント戦をやって、頂点に立てば残りひとつの代表枠に入れるんだ。

ひとつ、勝つことが出来た。

もう負けられない、負けたらこの夏が終わってしまう。



背水の陣の思いで挑んだその試合は、終業式の前日で午後からだった。

ブラバンの連中もやっとの事で演奏を披露する場に来れたし、応援に駆けつけてくれた生徒もかなりいた。

その中に樹深はもちろん、丸山も由野も、こういう場は好きそうに見えない柏木の姿もあった。

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