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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/07 23:54:08

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『光史、真音は…Deep RedとF'sのマノンだけど…』

「……」

『あたし達の、朝霧真音よ。』

「…光史、行こう。」

突然、瑠歌が俺の手を取った。

「え?」

「あたしは、家族になりたいの。光史とだけじゃない。朝霧家のみんなと、家族になりたいの。」

「……」

瑠歌に手を引かれて…親父達のテーブルに行く。

待ってましたと言わんばかりに…スタッフから花束が手渡されて。

すると…


『本日はお忙しい中、若い二人のためにお集まりいただき、ありがとうございます。』

画面に…親父が映った。

「…えっ?」

俺と瑠歌、そして…母さんも驚いて顔を上げた。

『…ここに居るほとんどがビートランドのアーティストやな。遠慮なしに喋らせてもらうで。』

俺は…ポカンと口を開けたままになった。

何やってんだ…?親父…

『俺、ホンッッッマ…ギターバカやねん。あ、もうみんな知ってるよな。』

会場のあちこちから、色んな声が飛ぶ。

『そのギターバカは、昔っからで…それは今もずっと変わってへん。』

「……」

親父の腕の中で、母さんは無言で画面を見つめた。

『るーと結婚して…光史が生まれて、鈴亜と渉も生まれて…音楽と家族、大好きなもんに恵まれた俺は、ホンマ幸せもんやなあ…』

そこまで喋った所で…画面の親父は伏し目がちで無言になった。

そして、しばらくすると。

『…けど、幸せもんなんは、俺だけやったんかもしれん。』

「真音…」

『俺の家族に限って、そんなん言うわけないのに…ギターバカな親父なんか要らんとか、家族蔑ろにして何が幸せやねんとか…そう思われとんちゃうかなーって内心ビクビクしとる俺もいて…』

鈴亜と渉が席を立って、親父の腕に手を掛けた。

「…鈴亜…渉…」

『情けない事に…嫌われたくない一心で、ええ顔しか見せてなかった思う。ホンマ…どうなんやって感じやな…世界のマノンが聞いて呆れるで。』

「心配するな。俺も似たようなもんだ。一緒に反省しようぜ。」

ナオトさんが大声でそう言うと、あちこちから似たような声が上がった。

『…こんな俺やけど…まだ間に合うなら…光史の結婚を機に…ちゃんと、みんなと向き合いたい思う………どうか…よろしゅうたのんます…』

親父が頭を下げた所で…映像が終わった。

すると…

「お義父さん、お義母さん、宜しくお願いします。」

瑠歌が…涙ながらに言った。

…だが俺は…前髪をかきあげて、そっぽを向こうと…

「光史。」

「…っ。」

花束を持ったままの俺に、親父が抱きついて来た。

「おっ…おい。」

「悪かったな…おまえ、心細かったよな…」

「……」

「ホンマ、アホやな俺。けど…あの子が泣いてるの見た時、おまえが泣いてるみたいで、ほっとかれへんかってん…」

「……」

「許してくれ…」

なん…なんだよ…これは…

親父の後で、母さんが泣きながら俺を見る。

…そんな顔して…見るなよ…母さん。

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コメント2

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6596523・09/08

    ココロさん
    ありがとうございます😊
    この回は恋人に仲間に家族にと、色々詰め過ぎて御馳走様と言われてしまいそうですよね(・ω・;)

  2. ココロさん(77歳)ID:6595900・09/08

    これは泣けますρ(・・、)

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