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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/06 17:42:59

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「いいのかー?麗、結婚するぞー?」

さっき、玄関から入って客間に通された男。

それが…麗の見合い相手だった。

俺は大部屋から、まだ事務所で打ち合わせ中だという陸に電話する。

『…今、打ち合せ中なんすけど…』

陸はヒソヒソとそう言った。

どーにでもなるだろーが。

そんなのは。

内心そう思いながら。

「あ、そ。もう、相手がうちに来て座ってんだけどな。」

投げやりに言った。

『…え?』

「食事会だとか言うから帰ってみたら、見合い相手が来てたんだ。なかなかいい男だぞ。」

『……』


いつだったか…スタジオの前で陸に会って。

麗とどうなってんのか…聞き出した。

陸自体は、麗に対して恋愛感情があるかどうか分からない…と。

俺としては…

そんな気持ちで可愛い義妹と寝たなんて言われると、どうにかして陸を麗のモノにしてやりてーと思って…

「おまえは、まだ自分の気持ちに気付いてないだけだ。」

暗示にかける作戦に出た。

果たして、それが効いてるかどうかは謎だが…


「ま、仕方ないな。麗が決めることだしな。ただ…幸せになれるかどうかは別として。」

『……』

無言…って事は、言いようがないからなのか。

それとも、少なからずともショックを受けているのか。

「じゃ、悪かったな。」

そう言って電話を切る。

…正直…分は悪いのかもしれない。

だいたい…黙って並ぶだけなら、陸と麗はお似合いだと思う。

陸は女好き(今思えば、叶わない相手への気持ちを誤魔化すための陸なりの手段にも思えるが)として周りに知られてるが、性格はいい。

頭もいいし、何より…

顔がいい。

その辺、麗の好みではある。

でもなー…

見た目は文句のない麗だが、性格的に…難点がある。

可愛い所もあるが、それは麗の中身を知らなきゃ気付けない部分だ。

『見た目はいいのに、我儘でひねくれてる』

これが、麗が持たれる印象。

ま、本当に我儘でひねくれてるんだけどな。

それを受け止める事が出来る男…

…うーん…

少なくとも、今来てる見合い相手は、麗の見て目に釣られてやって来たはずだ。

無理だな。


「おっ。」

「あ…」

大部屋を出た所で、麗に出くわした。

濃紺の着物。

まあ…綺麗だけどな…

「おまえ、本当にいーのかよ。」

見下ろしながらそう言うと。

「…何の事よ…」

麗は唇を尖らせて答えた。

「…意地ばっか張ってっと、大事なもん見失うぜ?」

「…大事なもんって?」

「自分の気持ち。」

「……」

「負けてもいーじゃねーか。誰かを好きでいる自分を好きになれよ。」

目線を麗と同じぐらいまで下げてそう言うと、麗はぷいっと視線を背けて。

「…あたしは、もう…今日来てる人に…決めるんだもん…」

麗らしくない、弱々しい声で言った。

…はー…

ほんっと…面倒臭い奴。

「…やれやれ。可愛くねーな…」

俺は麗の頭をポンポンとして…一旦庭に向かう。


二階堂陸。

来いよ。

おまえが来なきゃ…

麗は一生幸せになんてなれねーんだよ。

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