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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/05 15:24:16

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「…知花、帰ってるの?」

あたしが誰にともなく問いかけると。

難しそうな英語の雑誌を読んでた貴司さんが顔を上げて。

「ああ。ちょっと疲れたから横になると言ってた。」

そう言って、首を傾げた。


…あんな手紙読んで…

知花、大丈夫かな…


知花の部屋に行こうか悩んでると。

「さくら。」

貴司さんが、あたしを見て。

「…ん?」

「ベビーベッド、買ってもいいか?」

少し目を細めて言った。

「えー…もっと早く言ってくれたら…」

「早く言ったら作ると思って、今言ってるんだよ。」

クスクス笑う貴司さん。

もうっ。

「知花の子とお揃いのベッドでどうかな?」

「えっ!?」

やだー!!それ嬉しい!!

あたしが笑顔になると。

「ああ、良かった。千里君と二人して、もう目を付けてるのがあるんだ。」

貴司さん…珍しく、はしゃいだ声。

そして、茶箪笥からパンフレットを取り出して…

「ほら、これ。」

あたしの隣に座って言った。

「わあ…可愛い!!」

「千里君が見付けてね。」

「わ~…」

あたし、パンフレットを手にして、そのベッドを見入る。

ふむふむ…ここのフックが…

「…ほら。」

「…え?」

貴司さんがじっと見てると思って顔を上げると。

「自分でも作れるって思って見てるだろ。」

「…あー…はは…」

「だから、今まで内緒にしてたんだよ。」

貴司さん、そう言って…あたしの頭をポンポン…

「……」

嫌じゃないけど…

貴司さん、ずっとあたしに触れなかったのに…

今日…もしかして、なっちゃんが来たから?

…って、また…あたし、堂々巡りだよ。こんなの。


「しゃくりゃちゃ~ん。」

あたしと貴司さんがパンフレットを開いてると、ノン君が走ってやって来た。

「あっ、おかえり~。」

座ったままでそう言うと。

「たやいま~。」

サクちゃんも、走ってやって来た。

「二人とも、先に手を洗いなさいよ。」

お義母さんにそう言われた二人は。

「はぁい。」

声を揃えて返事をして、バタバタと洗面所に向かった。

「帰りました。」

千里さんも大部屋に顔を覗かせて…

「知花は?」

すぐに、ここにいない知花を気に留めた。

「おかえりなさい。今日検診で少し疲れたみたいで…」

お義母さんが手を拭きながらそう言うと。

「様子見て来ます。」

すぐに、部屋に向かった。

と思ったら。

「それ、もう配達してもらっていいっすか?」

くるっと振り返って、あたし達の手元にあるパンフレットを指差した。

「えっ、もうオーダーしてたの?」

あたしが貴司さんと千里さんを交互に見て言うと。

貴司さんは目を細めて千里さんを見て。

千里さんは申し訳なさそうな顔で、前髪をかきあげた。

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