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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/04 17:31:41

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男の人と、こうなるのなんて…初めてだった。

キスだって…初めて。

ずっと、頭の中がボーッとしちゃって…

陸さんの激しい息遣いと…汗と…

あたしは…どうしたらいいのか分からなくて…

「…力抜いて。」

陸さんが、そう言ってくれないと…気付かなかったぐらい…

全身…ガチガチになってて…

だけど、そんなあたしの身体…

陸さん、大事そうに…キスしてくれて…

もう、本当に…ヤバいって思うぐらい…気持ち良くて…

「あっ…」

陸さんの背中に…爪を立てた。

高等部の時、クラスの女の子達が噂してたほど…痛くはなかったけど…

でも、やっぱり…それは…気持ちいいとは言えなくて…

「…痛いか?」

陸さんが…気にしてくれたけど…

「…大丈夫…」

そうとしか言えなくて…

あたしは、そこからは…頭の中で、違う事を考えてた。


…誓も…

彼女と…こんな事、してるのかな…とか。

だけど…今までなら、モヤモヤしてた事なのに…

どうでもいいように思えた。


陸さんの髪の毛に指を絡ませて…

強く抱きしめた。


何時間…そうしてたんだろ…

あたしも陸さんも、クタクタになって。

気が付いたら…眠っちゃってた。

あたしが目が覚めた時は…もう外は真っ暗で。

あー…ヤバいなあ…って。

義兄さん、また何か口実…作ってくれないかな…なんて。

都合良く考えたりしてたんだけど…


「…織…」

陸さんの口から出た名前が、あたしを凍りつかせた。

あたしを抱きしめて眠って…織さんの名前呼ぶなんて…

まだ、織さんの事…こんなに好きなんだ。

かなわないから、あたしで間に合わせちゃおうとしたの?


あたしは凍えるような想いで服を着て…

黙って帰ろうとしたんだけど…

「…待てよ…」

陸さん、起きた…?

「…織…」

その言葉に、あたしの怒りに火が付いた。

「バカ!!」

眠ってた陸さんの頭、ボカスカと叩くと。

「…ってぇ…何だよ…」

陸さんは、すごく眠そうに起き上がりながら…あたしを見た。

「やっぱり…織さんなんじゃない!!」

「…あ?」

「あたしを抱きしめて織さんの名前呼ぶなんて、最低!!」

「……」

あたしがそう叫んでも、陸さんはだるそうに座ったまま。

…なんなのよ…!!もう!!

「もう絶対会わない。今度はあたしが言うわ。二度とあたしの前に、顔見せないでよね!!」

あたしはそう言うと、足早に玄関に向かって…外に出た。


マンションの外に出ると、そこは雪で…

それがあたしの悲しみに、追い打ちをかけた。

涙で火照った頬には気持ち良かったけど…

凍えた気持ちが、よりいっそう…凍えそうになった。


「麗。」

しばらく泣きながら歩いてると、声をかけられた。

驚いて振り向くと…陸さんが車で追いかけて来てた。

「送る。」

窓からそう言われて。

「…いい。」

あたしは歩き続ける。

「いいから、乗れよ。」

「……」

車に無理やり押し込められるのは嫌だと思って立ち止まると、陸さんは車から降りて来て。

「遅くなったし、親父さんに謝るから。」

あたしの肩に手を掛けて言った。

「そんなこと、しなくていい。」

「何言ってんだ。箱入り娘が。」

「…あたしのこと、好きでもないくせに…彼氏みたいなこと、しないで。」

「おまえはどうなんだよ。」

「……」

「俺のこと、好きなのか?」

もう…もう、ダメだ。

大嫌いって思ってたのに。

「あたし、初めてのキスも何もかも…陸さんならいいと思ったのよ。」

「…え…」

「もう二度とあたしの前に現れないで。」

「……」

「陸さんなんて…大嫌い。」

あたしは、陸さんの腕を振り払って駆け出した。


あたし、これで…陸さんに愛される女になれるのかな…なんて。

子供過ぎた。


これが…陸さんにとって…

たかがセックス。だなんて…

思いもしなかった。

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