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好きな人はサイコパス ☆フィクションです☆完結しました! 番外編をゆるく書いてます。

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番外編・お見舞い

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テーマ:小説 > 男女関係

2017/09/03 09:30:23

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紅子さんの病室の前には社長が待っていた。


『……お久しぶりです…』

『おう。』


社長はスーツ姿の俺を見て特に何もコメントもなし。
促す様に病室に入って行く。




『俺は一回家に帰る。』

『あ、そうなんすか…』


正直、ホッとした。






明日は問題のユウキとやらのやってるクラブに乗り込む日。

そうなったらもう次に紅子さんに会えるのはいつになるか分からないし
もしかしたらもう会えないかもしれない。



だから最後に紅子さんに会いに来た。



社長の後ろ姿を見送った。







元々色白の紅子さんの顔色は、病室の照明のせいか
更に白く見えた。


あれに似てる。……なんだっけ。
白雪姫だ。

おとぎ話と違うのは痛々しい傷痕や包帯。
嫌でも目が行く。




まだ、意識は戻ってない。




『紅子さん、そろそろ起きない?』


手を擦りながら声をかけた。





勿論、返事はない。

構わず椅子に座り眠る紅子さんに話しかける。






『紅子さんに初めて会ったとき
俺まだ17とかだったよね。
初めの頃、紅子さんも社長も厳しかったよね~
善さんは怖いしさ~
でも色々教えてもらってさ。』


『……………………………』


『……楽しかった…なぁ……なんか家族みたいで…』


『……………………………』



機械の音と手の温かさが、紅子さんの生きてる事を教えてくれる。





『俺は皆に救われた。だから守りたかったんです。
家族みたいな皆を。』


『……………………………』


『善さんはそんなの必要じゃなかったみたいだけどね』




紅子さんの長い睫毛にかかった前髪を横に流しながら
自虐的な笑いで寂しさを誤魔化した。




『………じゃあ…行くね。』


これ以上居たら、愚痴っぽくなりそうだし
離れがたくなる。



『早く目を覚ましてね。今までありがとう。』




握っていた手を離そうとした







『………じ』



『……え?』





紅子さんの口元が少し動き
手に僅かに力が入った気がした。

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コメント1

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  1. ジェイミーさん(41歳)ID:6592976・09/03

    え?

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