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きゅん♡とするおはなし

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Sunshine 24

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/03 08:06:36

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「幸ちゃん」

事務所で待っていると、園長先生が入って来た。


……僕は沙和ちゃんに告白されて、舞い上がって彼女を抱き締めた。

その瞬間彼女の体が強張ったかと思うと……突然呼吸が苦しそうになった。
幸い気付いた園長先生が駆け付けて直ぐに対応してくれたんだけど……

僕は何も出来なかった……。


「大丈夫。今は落ち着いて眠ってるわ」

少しだけ安心してホッと息を吐き出すと、そんな僕の前に座ってコホンと咳払いをする。

「……それで……聞きにくいんだけど……沙和ちゃんに何をしたのかしら?」


……そうだよな。
何があったのか、正確に伝えないと。


「……彼女を、抱き締めました」
「……それで?」
「……それだけです。そうしたら突然苦しそうに……」

園長先生は眉をひそめて溜息を吐き出した。

「そう……それだけで、まだ……」


そして真剣な目になって、僕の顔を覗き込む。


「幸ちゃん……これから話す事は、あなたにとっても辛い事かもしれない。それでも彼女と向き合う勇気がある?」

「はい」


僕は迷いなく頷いた。



園長先生の話はこうだ。


沙和ちゃんは3歳の時、衰弱しきった状態で親に捨てられた。
そしてこの施設に来たが……12歳の時に里親に引き取られた。

しかしその先で……養父に性的虐待を受けていた。


それが発覚してこの施設に戻って来たが……傷は深く男性への恐怖心は大きかった。

年月と共に普通の生活には支障なくなってはいたが……恐らくその時から初めての恋だと……。



「沙和ちゃんは二度家族に裏切られた……だからこそ……これからは絶対幸せになって欲しいの……」


言葉が出なかった。


ただ僕には想像すら出来なかった彼女の人生に……涙が溢れた。


「……幸ちゃん……それでも沙和ちゃんと向き合える……?」


……それでも自分の気持ちが揺らぐ事はなかった。


「はい」
「……もしかしたらこの先も、沙和ちゃんは触れ合う事すら出来ないかもしれないわよ?」
「それでも……沙和ちゃんが一瞬でも、僕を好きだって思ってくれたその気持ちだけで充分なんです」


彼女の心を僕が癒せるのかどうか、それは分からない。


……それでも一緒にいたい。

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