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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/03 19:56:27

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「待って、環。」

あたしがそう言うと、環は車を停めてあたしを見た。

「どうした?」

今日は、久しぶりに…二人きりで出かけてる。

とは言っても、本部の仕事なんだけど。


それでも、二人きりって事が久しぶり過ぎて…あたしは少し浮かれてた。

だけど…

「今、麗ちゃんが…」

「ん?」

海が怪我をさせてしまった事が縁で、うちに子守に来てくれている麗ちゃん。

彼女は数日前…うちに来て。

「…陸さんは、織さんの事…好きなんです…」

そう言った。

…どうして、そんな事…


「…ちょっと、陸の所に行っていい?」

きっと、陸のマンションから出て来たんだ。

麗ちゃん…泣いてるみたいだった。

「……」

「…環?」

無言の環に、顔だけ振り返ると。

「ああ。じゃ、俺は下で待ってる。」

環は、いつもと変わらない笑顔。

…あたしの、大好きな…笑顔。

「すぐ戻るわ。」

環の頬に手を当てると。

「…ああ。」

環は…そのあたしの手に、自分の手を重ねて…目を閉じた。


シートベルトを外して、外に出る。

陸の部屋の前まで行ってチャイムを鳴らすと…


「…はい。」

無愛想な声と共にドアが開いた。

「織…」

陸は驚いた顔であたしを見てたけど。

「ねえ、麗ちゃんとケンカでもしたの?」

あたしはドアの隙間をかいくぐって中に入った。

「…ケンカっつーか…まあ…」

「表通りで見かけたんだけど、泣いてたみたいだったから…何、飲んでたの?」

ソファーに座ると、目の前のテーブルには空き缶。

もう…相変わらずビールばっかり。

「ああ…何か飲むか?」

「ううん、いらない。」

「…おまえさ…」

「ん?」

陸はあたしの隣に座ると。

「麗が、何か言っただろ。」

早口にそう言った。

「…何かって?」

「…俺が、好きなのは…織だって。」

「ああ…もしかして、それぐらいのことでケンカしたの?」

「それぐらいのことって…」

突然、陸があたしの腕を掴んで。

「きゃっ…」

あたしを…ソファーに押し倒した。

「陸…」

「俺は、本気なんだ。おまえだけを…愛してるんだ。」

「……」

陸は…今まで見た事のない目で…

…ううん。

見た事ある。

だけど…気付かないフリしてた。

だって…

この、陸の熱い目に応えたら…


「それぐらいのことじゃ、ねえんだよ!!」

「陸、手が痛い。」

「織。」

「逃げないから、手を離して。」

「……」

陸がゆっくりと、あたしを押さえ付けてた手を離す。

「…わりい…俺、どうかして…………織?」

あたしは…陸の身体が離れて行くと同時に…

陸を抱きしめた。

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