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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/03 13:22:18

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ダリアの奥の席に一人で座るあたし。

そして…カウンターには、誠司さんの言った『るーの息子』と…もう一人の男。

何やら親密そうに飲みながら話してた。


二人はダリアに来た時には、すでに酔っていて…

なのに、誠司さんはどんどんお酒を勧めた。

そんなわけで、当然…


「さ、連れて帰れ。」

「……はっ?」

『るーの息子』じゃない方は、途中で一人で飲んでた女の人をナンパして出て行った。

で…

残された『るーの息子』はと言うと…

「んー…もう…無理っす。」

「……」

すごく…酔っ払ってる。

で…

誠司さんは…その酔っ払いを…あたしに…

「…連れて帰れ?」

あたし、眉間にしわを寄せて問いかけた。

「これ、書かせたから。君も名前書いて。」

誠司さんがそう言って目の前に差し出したのは…

「…婚姻届…?」

「廉とるーはかなわなかったけど、君と光史が結ばれれば…廉も喜ぶと思う。」

「……」

この人ー…何か勘違いしてるよね?

あたしは、父親の無念を晴らしに来たわけじゃないのよ?

…だけど…

婚姻届を見てたら、ちょっと…いいかもって思った。

たぶん可愛いであろう長男を、あたしに奪われるとかさ…

…うん。

いいかも。


あたしは、そんな思いつきみたいな感覚で。

婚姻届に名前を書いた。

そして…誠司さんが紙に書いてくれた住所を手に、タクシーに乗って。

あたしの荷物と共に…移動した。

一人暮らしか…

ますます好都合。


運転手さんに手伝ってもらいながら、光史の部屋に。


「さ、光史。服脱いで。」

「んー…」

「よっ…しょっ…」

…パンツは…いっか。


酔っ払って、されるがままの光史をベッドに寝かせて…

「……」

しばらく…部屋の中を散策した。

ま…特に面白そうな物は、何もなかったけど。


無造作に置いてあった写真を手にすると、そこには家族写真もあった。

…これが…父親が好きだった女…

この女のせいで…母は…


憎しみが蘇った。

とりあえず、この女を苦しめるためには…

「……」

あたしは、ベッドで眠る光史を振り返る。

…この男を…

壊してやる…。


あたしは…裸になって、ベッドに入った。

そして…

「……」

間近で…光史を見つめて…

……なんだ。

カッコいいじゃん…。

…はっ。

なっ…ダメダメ!!

……(ゴクン)…

いや…でも…


やだな。

この人…



もろ、あたしの好みだわ…。

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