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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/03 10:58:45

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「…ねえ、誓。どう思う?」

あたしは…久しぶりに、誓の部屋に入り浸ってる。

何なら、もうこのままここで寝ちゃおうかな。

「どうって…姉さんの誕生日の事を思い出せって言われても…」

もう。

誓って、相変わらず鈍い。

「父さんとおばあちゃまはニコニコしてたけど、母さんと姉さんと義兄さん、ちょっと固まってたと思わない?」

「さあ…僕、ノン君とサクちゃんの写真撮ってたから。」

「……」

あたしは小さく溜息をついて。

「あたし…今日思ったんだけど…」

声を潜めて、誓に言う。

「高原さんてさあ…」

「そう言えば、何話してたんだよ。」

「え?」

「高原さんと。ずっと二人でいたじゃん。」

「…見てたの?」

「見えたんだよ。」

「……」

やだな…

あたし…

こういうの、言われると…

やっぱり、誓が一番だ…なんて思っちゃう。


誓を忘れるために、彼氏が欲しかった。

だけど、誰と付き合ってもピンと来なくて。

今の所…一番期待できそうな陸さんは…

今日、一言も会話出来なかった。


「妬いた?」

うつ伏せになって漫画を読んでる誓の隣に寝転んで言うと。

「何で妬かなきゃいけないんだよ。って言うか、狭いし。」

誓は…意外にも、冷たい反応。

「狭くないじゃない。こんなに空いてるのに、ケチな事言わないでよ。」

「…今日は疲れたから、もう寝る。麗も部屋帰って寝たら?」

うー…なんで?

なんで機嫌悪いのよ。

「まだ話終わってない。」

「…何だよ。」

「…高原さんて…」

「何。」

「姉さんの、実の父親じゃないのかな。」

「……」

あたしの言葉に、誓は無言になって。

だけど鼻で笑うと。

「まさか。」

手にしてた漫画をパタンとたたんで。

「そうだとしたら、母さんとって事?年の差有り過ぎだろ。」

有り得ないって顔をした。

「一回り差なんて、大したことじゃないわよ。父さんとだって、それぐらい違うでしょ?」

「まあ、そうかもしれないけど…高原さんと母さん?ピンと来ないな。」

「だって、姉さんの赤毛は?」

「……」

それまで笑いながら反論してた誓も、あたしのその言葉に無言になった。

ほら。

そうでしょ?

あたしは、そう言わんばかりに誓を上から見た。

すると…

「…もう寝る。麗、自分の部屋行けよ。」

誓は面白くなさそうにそう言って、布団をかぶった。

あたしは、そんな誓を見下ろしたまま…

唇を尖らせるしかなかった…。

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