ブログランキング9

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 2355
  • 読者 650
  • 昨日のアクセス数 35276

テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/02 15:12:10

  • 72
  • 0

「なあに?ニヤニヤして。」

目の前に、母さんがアップで迫って来た。

「な…」

少し体を引いて、ニヤニヤしてた…ニヤニヤまではしてなかったと思うけど、顔を引き締める。


「別に…」

「麗、ニヤニヤしてても可愛いっ。」

そう言って…母さんがあたしに抱きついた。

「も…もー、くっつかないでよっ…」

そう言いながらも…

あたし…

意外と…抱きつかれるのって、嫌いじゃない…の…かも…。


ホント…いくつよ。って言いたくなるけど…

母さんは、いつも子犬がじゃれるみたいにして、あたしや誓…姉さんにもだし、おばあちゃまにも…

たまに、神さんにも、跳びついてドン引きされてる。

…だけど、父さんには…跳びつかないなあ…


「…ねえ。」

あたし、頬杖をついて母さんを見る。

「なあに?」

「父さんには抱きつかないんだ?」

「……」

あたしの問いかけに、母さんは一瞬無言になって。

「やだ!!みんなの前で!?恥ずかしい!!」

あたしの背中をバーンって叩いた。

「いたっ……何よ。みんなには、誰の前でも抱きつくじゃない。」

「みんなと貴司さんは違うもの。」

「…子作り宣言までしたクセに、何が恥ずかしいよ…」

あたしがブツブツ言ってるのを、母さんは首をすくめて見て。

「麗、そのフラミンゴのキーホルダーって、誰かにもらったの?」

…あたしの…ニヤニヤの根源を突いて来た!!


このフラミンゴのキーホルダーは…

陸さんにもらった物。

木彫りで、きれいな羽もついてて…温かみのあるキーホルダー。

これに一目惚れしちゃったあたしは、陸さんに『それ、ちょうだい』っておねだりした。

最初は渋ってたけど…大事にしろよ?って、くれた。


…別に…好きだなって思うわけじゃないんだけど…

何となく、陸さんといると、自分が可愛くなれてる気がする。

何でかな…?


「…別に、どうだっていいじゃない。」

あたしがツンとして言うと。

「あ~、怪しいな~。」

母さんは、あたしの顔を覗き込んで。

「麗、最近ますます可愛くなっちゃったし。」

至近距離で…目をキラキラさせる。

うっ…も…もう!!

何!?この、鬱陶しいぐらいのキラキラ!!


「あ…あたし、出かけるから。」

勢いよく立ち上がると。

「どこへ?」

母さんも立ち上がった。

「…どこだっていいじゃない。」

「年頃の娘が場所も言わずに出かけるなんて、母さん心配。」

「…友達の家。」

「どこの友達の家?」

母さんはそう言いながら、ガシッとあたしの腕を掴んだ。

「……もー!!干渉しないでよー!!」

あたしは母さんを振り切って、玄関に走る。

すると…

「麗ー!!晩御飯までには帰ってよー!?それと、遅くなるなら、絶対、絶対電話してー!!」

庭まで駆け下りたあたしに、母さんは玄関先からそう叫んだ。

「…分かったー。」

「今夜は、麗の好きな、鯛飯よー!!」

「……」

「帰っておいでねー!!」

もう!!

食べ物で釣られるわけ、ないじゃない!!

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

9/20 編集部Pick up!!

  1. 不倫相手と関係切れていなかった
  2. 子あやし疲れ少し休憩していたら
  3. 未婚なら複数交際するのはありか

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3