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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/02 12:33:29

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「麗ちゃん、しょーかいするね。ボクの妹の空。」

そう言って、海君が子供達を紹介してくれる。

空ちゃんは、三歳の女の子。

織さんに似てるのかな。

茶色い髪の毛に、目の色も少し茶色。


「でね、こっちがね、ボクの弟みたいな、志麻。」

弟みたいな?

首を傾げながら、『志麻』君を見る。

志麻君は一歳。

あたしがこの部屋に入ってから、まだ一度もニコリともしない。

無言で、やたらと…人の顔を見てる。


「空は、ボクが抱っこしてるから、麗ちゃん、志麻の事よろしくね。」

そう言って海君が空ちゃんを抱っこして。

「おにーちゃ、しゅき。」

空ちゃんが海君に抱きつく。

「あははっ。可愛いっ。」

あたし、その光景に…笑顔になった。

「来てくれて助かるわ…ありがとね、麗ちゃん。」

「いいえ、あたしこそ。色々役立ちます。」


あたしは…今日、陸さんの実家に来ている。

と言うのも、陸さんの双子のお姉さんである織さんが。

「誰か子守に来てくれないかな。」

捻挫した時…部屋の片隅で、あたしを負ぶってくれた人に言ってたのを耳にしたから。

あたしは、高校を卒業したら、桜花の短大に進む。

そこで…幼児教育科を専攻する…予定。

栄養学とどっちにしようかなって悩んだんだけど、ノン君とサクちゃんを間近で見てて、やっぱり子供っていいな~って。


昔から、家の中にいて…笑顔になれない自分がいた。

あたしの本当のお母さんは…ずっと人を恨んだり憎んだりする人で。

それが…あたしを笑顔にさせてくれなくなった。

その根源は、姉さんだ…って思い込んでた時期もあったけど…

自分の事なのに、誰かのせいにするって…ないよね。

だから、あたしも…

母さんに笑顔にさせられなかったんじゃなくて…

キッカケはそうだったとしても、あたしが笑顔にならなくなっただけ。


姉さんがノン君とサクちゃんを産んでくれて、本当に良かった。

あたし、あれからすごく笑顔が増えたし、素直になる事も…でき始めたと思う。

子供の力って…大きいよね。


「志麻君て、クールな赤ちゃんですね…」

目の前にオモチャを持って来ても、ニコリともしない志麻君を見ながら言うと。

「でも、それはそれで喜んでるみたいよ?」

「それ?」

織さんに指差されて見ると…志麻君は口を真一文字にしてる。

「…この、食いしばった口が?」

「楽しくて夢中になってるんだって。」

「…へえ…おもしろい…」

確かに、あたしが手にしたオモチャを必死に見てる志麻君。

いつかこの子が、この真一文字にしてる口を開けて、声を出して笑ってる所が見たいな。

なんて思った。

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コメント2

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6593757・09/04

    カオリさん
    ありがとうございます!
    ニコリともしないクールな赤ちゃん…(*´∀`*)
    いつかたくさん登場させます!

  2. カオリさん(47歳)ID:6592598・09/02

    しーくんの赤ちゃん時代なんて想像出来ない。

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