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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/01 22:48:21

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「海君、いくつ?」

「オレはね~、六歳だよ。」

「…そっかあ…」

六歳。

年長さんだよね。

あたしが保育園の頃に、『オレ』なんて言ってる子、いたかなあ…


「ちょっと痛いかもしれないけど、ごめんね。」

あたしを負ぶってくれた男の人が、そう言ってあたしの足首に触った。

「え…痛いんですか?」

あたしが不安そうな顔をすると。

「オレが手握ってるから、平気だよ。」

海君がそう言ってくれた。

「それは助かります。お願いしますね。」

…?

どうして、海君に敬語?

あたしが、海君に手を握られて不思議そうな顔をした途端…

「いーっ!!」

くいっ。と。

あたしの足首、くいっと、何か…された!!

「まりー!!痛いのかわいそうー!!」

なぜか海君が泣きそうな顔になって、『まり』って男の人を、ポカポカと叩く。

「あ…だ…大丈夫よ、海君…」

「こら、海。元はと言えば、海が悪いんでしょ。お姉ちゃんにも万里君にもごめんなさいして。」

ママにそう言われた海君は、唇を尖らせて。

「ごめぇんなさぁい…」

上目使いに、あたしを見た。

「落し物、拾ってくれたんだもんね。ありがと、海君。」

あたしが海君の頭を撫でると、海君は満面の笑み。

…可愛いなあ。

年長さんぐらいになると、生意気なガキ…子供って多くなるけど、みんな海君ぐらい可愛ければいいのに。


「湿布と包帯まくわね。」

海君のママがそう言って、優しく足首に包帯を巻いてくれた。

…綺麗な人。

あたしが海君ママに見惚れてると…

「何の騒ぎだ?」

見た事ある男の人が…

「あ。」

あたしがハッとした顔をすると、その人はあたしに指を差して…

「えっと…何だっけ。知花んとこの…」

一応…覚えてるんだ?

「…麗です。」

「あ、そうそう。」

この人は…姉さんのバンド、SHE'S-HE'Sのギタリスト。

二階堂陸さん。

「陸、知り合い?」

「知花の妹だよ。」

「まあ…じゃ、大変。」

「何が。」

「お華とか…するんでしょ?足首がこれじゃ、正座ができないわ。」

…そっか。

誰かに似てると思ったのは…陸さんに似てたからか。


「どうしたんだ?」

「公園で、海が抱きついて…」

「…ったく、海の女好きは誰に似たんだ?」

陸さんが海君を抱っこして、めっ。とか言ってる。

…カッコいい人だな…


「あたし、車だすから。」

「ああ、いいよ。俺が送る。」

「いいわよ、陸はゆっくりしてて。久しぶりだし。」

「いいって。おまえ、あんまりバタバタすんな。」

…二人の会話を聞いてて…

少し羨ましくなった。


あたしと誓は…

大人になっても、こんな風に思いやっていられるのかな。


彼女が出来た途端、あたしの事は関心なさそうになった誓。

…そりゃ、双子の姉の事なんて…そんなに気にし続けられるもんじゃないかもしれないけど…


「オレも送る!!」

海君があたしに抱きついて言って。

「おま…どこのませガキだ。『オレ』なんて言うなよ。」

陸さんがそう言いながら、あたしから海君を引き離そうとすると…

「カッコいい男は、みんな『オレ』って言ってるもんっ!!僕もカッコ良くなりたいんだもんっ!!」

海君はそう力説したけど…

「海。俺が超カッコいいって思ってる万里と沙耶は『私』って言ってるぜ?」

「……」

「それに、環も…おまえの父さんも、仕事の時は『私』って言ってるぜ?」

「……」

陸さんの言葉に、真顔で考え込んでる。

「もう、陸。そんな事吹き込まないで。」

「いいからいいから。さ、帰るぞ。」

あたしに向けて、差し出された手。

あたしは…その手を見ながら。

誓から卒業したい…。


そう、思った。


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どんどん他の人が入って来て、ほんっと終わりゃしない展開ですね(・ω・;)

懲りずにお付き合い宜しくお願いしますm(_ _)m

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