【SSS】シオの道草ブログ

☆シオ短編集☆おはなしお休み中です(>_<)

  • 記事数 1425
  • 読者 114
  • 昨日のアクセス数 470

悠の詩.62

しおりをはさむ

テーマ:小説 > その他

2017/08/30 20:01:33

  • 4
  • 0

ユキの学校の野球部は過去に何度も県代表を勝ち取っている、市の代表枠に入るのなんて通過点に過ぎないほどの名門校。

今年のトーナメント表を見ると、俺達はブロックが全然違っていて、同じ会場で試合をする事が今の所無い。

ユキの学校と当たるのは決勝戦あるいは県大会のどこかで、、、まだまだ先の話、つーか俺、ベンチにも入れない応援要員だった。

ユキはどうだろう、まだ1年生だけどアイツセンス抜群だし、レギュラーは無理でもベンチには座れているかもしれない。

俺とユキは入学前のあの日以降連絡を取り合っていない。

一度だけ近況報告をしようと電話を掛けたけど、誰も出なかった。

ユキん家は共働きだし、ユキも今頃必死で練習してんだと思って、


(ご用件をお話し下さい。ピーッ。)


留守録には何も入れず、俺は電話を切った。





無事ベスト16進出が決まった時に、顧問の先生から思わぬ発表が。

次の試合から、1年生からもベンチ入りさせるというのだ。


『入部からここまで誰も辞めたりせず、上級生達の練習にもついてきて、本当に全員頑張ってきたな。

その中から特に今後の活躍に期待出来る者を指名する』


補欠の2年生2名に加え、1年生から3名が選ばれて、、、その中に、俺がいた。

先輩達の歓迎のタッチを肩や背中に受けながら、俺は心の中でガッツポーズをした。





ベスト16には当然ユキの学校もいて、この時に会場が一緒になった。

自分達の出番が近づくまで他校の試合をスタンドから視察する、その最中に「トイレ行ってくるっす」と皆に断って場外に出た。

ユキを見つけて、話をしたかった。

ユキ達の試合ももう少し後だけど、、スタンドにはいなかったので、敷地内の練習グランドにいるかも。

そう思ってそっちに走っていこうとすると、向こうから列を成して歩いてくる団体が。

ユキの学校のチームだった。

神妙な面持ちのスタメン(と思われる)を先頭に、うちのチームより少し多い人数の部員がぞろぞろと進んでくる。

その列を乱すのは申し訳なかったので、俺は少し遠下がって様子をうかがった。

列が俺の前を通り過ぎていく。



ユキ。

ユキ。

あれ。ユキ。



、、、ユキが、列の中にいなかった。



「あの、突然すんません、◆◆中って、これで全員ですか」


最後尾にいた二人の部員に背後から声を掛けると、彼らはびっくりして振り向いて、『そうだけど』不審そうに俺を見ながら言った。

そんな二人の様子なんてお構い無し、納得の出来ない状況に戸惑いながらも、俺は次の質問を投げ掛ける。


「あの、ユキヤ、清水幸也っていると思うんですけど」


それに対して返ってきた答えに、俺は唖然とした、、、





『清水?なんて、ウチにはいないけど』





どーなってんだよ、ユキ。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

関連するブログ記事

  1. 私も諒太に負けないように練習を頑張った。コンクールには出...

  2. 答案返却週間は本当にドキドキで、最後の1枚を返された時に、よ...

  1. 10

    05/22

    あっと言う間に期末テスト前のラスト練習の週末その日は朝...

  2. ………157合宿最終日最後の練習はレギュラーと控...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

11/23 編集部Pick up!!

  1. 「孫依存」の母に振り回される
  2. 作ったご飯を毎日こっそり戻す夫
  3. 無意識にマウンティングするかも

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3