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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/01 07:59:27

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「うわっ。」

「あっ。」

「あー、ごめん、ボク。」

「……」

「あっ…」

「…こんにちは。」

エレベーターの前で、男の子にぶつかった。

って思ったら…

「あははは、ごめんごめん。」

「…もう、慣れましたけど…」

知花ちゃんだったよー。

もう、このバッサリなショートヘア。

実はもう二度、間違えちゃったんだよねー。

男の子に。


瞳とは異母姉妹の知花ちゃん。

なんて言うか…見た目は全然似てないんだよねー。

二人とも、お母さん似って事かな?

瞳は、柔らかいカーブって言うか…

こんな言い方したら、瞳に失礼かもだけど…

…エロい身体してるんだよねー。

あっ、魅力的な身体!!そう!!それ!!


知花ちゃんは…なんて言うか…

きゃしゃなんだよ。

…色気がないわけじゃないよ?

でもまあ、その辺は好みだよねー。


「俺以外にも、間違えられた?」

なんとなーく聞いてみると。

「はい…仕方ないですよね。こんなに耳も出しちゃって…」

きゃしゃな男の子が歩いてるみたいで、可愛いんだけどねー。

褒め言葉にはなんないかな?

バンビちゃんみたい。


「お元気そうですね。」

その、バンビちゃんみたいな知花ちゃんが、俺を見上げて言った。

…ここは…少し神の株を上げておこうかな?

「あー、でも大変なんだ、今。」

「?」

「実はね、バンド組んだんだ。」

「え?」

「もちろん、神と。」

「……」

知花ちゃんは無言になったけど…

でも、だんだん笑顔になって。

「よかった…」

…うわあ…可愛いなあ…

って、口に出しそうになっちゃうぐらいの、いい笑顔をしてくれた。

うーん。

もう一押し!?


「最近、神ご機嫌でさ。曲ガーッと書くもんだから、こっちは大変だよ。」

「あはは…」

あっ、渇いた笑い!!

もっと…何かもっと…

「そうそう、ご機嫌と言えばさ。」

「はい?」

「あいつ、最近ポイント集めてんだ。」

「…ポイント?」

「よくあるじゃん。店で買物してポイント集めたら、いくらでこれをもらえる…とか。」

「…ええ…」

「そのポイントカード眺めながら、ニヤニヤしてんの。」

どうだい!?知花ちゃん!!

神がそんな事してるって、何だかギャップじゃない!?

「しかも、おもちゃ屋。何買ってんのか知らないけど、すげえの。」

「え?」

あ。

何だかちょっといい反応?

「別にプラモデルとか作る趣味はなかったと思うんだけどなあ。」

「それって…どこのお店ですか?」

「えーとね、よく聞く名前なんだけどな。子供服とかもあって…」

「…カナリア?」

「それそれ。」

「……」

あ…あれれれれれれれ?

知花ちゃん…難しい顔で黙っちゃったよ!!

なんでー!?


「ち…知花ちゃん?」

俺が顔を覗き込むと。

「あ…あたし、スタジオ行かなくちゃ…」

知花ちゃんは、少し狼狽えた様子で…俺にお辞儀した。

うーん…うーん…

「ああ、じゃあまた、うちにも遊びにおいで。瞳も喜ぶから。」

「はい。」

知花ちゃんがエレベーターに乗り込むのを見届けて…俺はルームに入る。


…何かやらかしちゃったかな?俺…

知花ちゃん、神が歌うってのには嬉しそうな顔したけど…

その後の、カナリアで…かなり微妙な顔したよね…

神がオモチャが趣味って、やっぱ嫌なのかな?

大人のクセに!!って…?


俺が一人で悶々としてると…

「…アズ。」

今まさに俺の想い人となってた神が入って来た。

「ん?」

「……」

「どし…たーーーーー!?」

かっ…神!!

どしたのさー‼︎

神が!!

いきなり俺に抱きついて…

「アズーーーーーー!!」

しかも…名前まで…叫んで…

ギュギューッ!!って…強く強く抱きしめられた俺は…

「どどど…か…か…神…」

今まで見た事ないぐらい、はしゃいでる神!!

やばいよー!!こんなに抱きしめられたら…

好きになっちゃうじゃんかー!!


「な…ななな何か…いい事でも…?」

「あった。めっちゃくちゃいい事があった。」

神は俺の肩をガシッと掴んで、真顔で俺を見ながらそう言った。

…つい照れちゃって、赤くなったであろう俺を、神は…

「えーーーー!?」

また…抱きしめて…

「絶対ポイントためて、ブランコもらう!!」

「は…はあ!?」

「おまえ、まだガキ作んねーの?あと子供服二枚ぐらい買えばポイントいっぱいなんだよ。」

「え…ええええ!?」

「先に買っとく手もあるな。よし。アズ。子供服を先にプレゼントしてやる。」

「ちょ…ちょちょちょ…神?」

こんな神…初めてで…

つい、テンパっちゃったけど…

この話って…

「…カナリアのポイントカードの事?」

俺が小さく言うと…

「…何で知ってる?」

神は、やっといつもの神のトーンになった。

「だって、いつも眺めてニヤニヤしてるじゃん。」

「…そんなつもりはなかったけどな。」

「いやー、十分してたよ。」

「……おまえ…」

「あ、その事、さっき知花ちゃんに話しちゃったけど…何か問題あった?」

「……」

も…もしかして…

言っちゃいけなかったのかな?

ブランコって意味不明だけど…

そのカナリアとか、ポイントカードとか…

何か…サプライズだったのかな?


「…アズ。」

「…えっ…ええっ…?」

神は、また…俺をギューッと抱きしめると…

「…マジ…サンキュ…」

俺の肩に頭を乗せて…涙声でそう言ったんだ。


…よくわかんないけど…

もしかしたら、知花ちゃんと…上手くいきそうなのかな…?


そう思うと…

俺と神って、もしかして、親戚になれちゃうのかな?なんて…

それはそれで嬉しいな…って…

俺も、じーんときちゃってると…


「あー、疲れ…」

ドアが開いて、臼井さんが入って来た。

「……あ。」

「……」

「…悪い。見なかった事にする。」

「臼井さん!!違う!!違うから!!」

俺はそう弁解したけど。

「ははっ。いいよアズ。隠すのやめよーぜ。」

「神⁉︎」

「やっぱおまえら…」

「神は好きだけど、違う〜‼︎」

帰ったら…

真っ先に、瞳に報告しなきゃって思った。

神が、元気になったよ、って。

神は…瞳にとっては、初恋の人だし。

俺にとっても…永遠の恋人みたいな存在だからね…!!

…良かった!!

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