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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/31 16:20:54

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「……」

「……」

俺と京介は、顔を見合わせて首をすくめたよ。

だってさ…神がさ…


「…あれって、どう見てもおもちゃ屋とかのじゃねーか?」

すっごい小声で京介が俺に言った。

何を見て言ったのかと言うと…

神が手にしてる、ポイントカードみたいな物。

黄色で、ゾウとかキリンのイラストがあって、そりゃあ神には似合わないのは当然‼︎


この前から、ちょくちょく神はそれを手にしてはニヤニヤしてるんだよ。

俺の知ってる神は、そんな物持たないのに。

そして、ポイントが貯まってくのをニヤニヤするような男じゃないのに。


「あいつ、あんなキャラだったっけ?」

相変わらず、小声の京介。

俺から言わせたら、京介の人見知りも見た目とギャップ有り過ぎだよ。

人見知りって言うか、もう、人間恐怖症ぐらいのやつ。

いまだに、俺以外のメンバーとは飯にも行けないし。


しばらく、そんな神の様子を遠巻きに眺めてると、朝霧さんがやって来て…神を昼飯に連れ出した。

残された俺と京介は…

「俺らも昼飯行く?午後から夜までは缶詰状態になるし。」

「そうするか…」

また。

また、二人で飯に行った。


「おまえ、嫁さんが弁当とか作ってくんないの。」

事務所の中にあるフードコートでそばをすすりながら、京介が言った。

「俺が作る事はあっても、嫁さんは作らないなあ。」

「何だよそれ、寂しいな。」

「別にいいんだよ。俺、瞳の料理下手な所も好きだし。」

「はいはい。ごちそーさま。」

「京介、彼女いないの?」

「俺?今は特定の女はいなくていーかな。」

「ふーん…ま、忙しくなったら、かまってあげられないしね。」

京介は超人見知りなクセに、女の子にモテモテなんだよねー。

女の子となら喋れちゃうのかな?

あ、でも女の子達を引き連れて歩いてるけど、喋ってるのは見た事ないかなあ。


「…なあ、SHE'S-HE'Sでベース弾いてる女って、なかなかだと思わねー?」

俺が京介の人見知りを心配してると、目の前の京介がちょっといい顔でそう言った。

「えっ、七生ちゃん?なかなかだなんて、彼女はサイコーだと思うよ?」

「おま…嫁がいるクセに…」

「前に好きだったんだー。カッコ良くて、憧れたけど、全然誘いに乗ってくれなかったー。」

「…手強そうだよな。ああいうタイプ、落としてみたくなる。」

「あはは、無理無理ー。七生ちゃん、結構理想高いと思うし。」

「何だよ。俺じゃクリアできないって事か?」

「うん。」

「うわ、ムカつく。」

「だって喋れんの?」

「うっ…」

「わー、やっぱダメなんだ?なのに、どうやって入れ食いしてんのさー。」

「…別に、俺が喋らなくても女は喋るだろ…」

「…なるほどー…」

そっか。

女の子の話を聞いてあげて、いただいちゃうわけだ。

こんな、見た目ガツガツいっちゃいそうなのに。

ま、そのギャップに女の子もやられちゃうのかな。

「勉強になるよ。」

「何の勉強だよ。」

そんな会話を楽しみながら、昼飯食って…

ルームに帰ったら、臼井さんが一人で猛練習してて、慌てて二人で『一緒にやってもいいですかー!?』って、参加させてもらって。

一時間ぐらいしてからかな?

神が、一人で帰って来た。

「あれ?朝霧さんは?」

俺が問いかけると。

「…あ?あー…高原さんとこ行って、それからスタジオ行くってさ。」

「仲いいよねー。Deep Redって。ナオトさんも会長室から行くって。ルーム、四人占めだよね。」

「ふっ…四人占めって何だよ。」

あれ?

神、何だか元気ない?

さっきまで、ポイントカードでニヤニヤしちゃってたのに。


「そろそろ入ろうぜ。」

臼井さんにそう言われて、俺達はスタジオに入る準備をする。

もう、最近はスタジオに入り浸りで…瞳と出かける事もままならない。

あ~…呆れられてないかなあ。

今日は帰ったら、瞳の好物作ろうっと。


「神、どしたの。なんか元気ないけど。朝霧さんに、説教でもされた?」

神の隣に並んで歩き始める。

「…別に。」

あ。

不機嫌だー。

…ちょっと、いじめちゃお。


「あのさー…俺、神が行方不明の時にね、知花ちゃんと話したんだよねー。」

「……」

俺の言葉に、神はチラリと…一瞬だけ、俺を見た。

「歌わない彼に、魅力なんて感じません。って言ってたよ。」

「……」

「良かったね。歌ったら、神の魅力、知花ちゃん解ってくれるよ。」

神に顔を近付けて言うと。

「…るさい。」

いきなり、頭突きが来た。

「あたっ!!」

大袈裟にのけぞって、頭を押さえると。

「…ったく…どいつもこいつも…」

神は、そんな事をつぶやいた。

…は?何?

どいつもこいつもって…

どいつが朝霧さんで、こいつが俺って事かな?

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