官能小説

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#3 出発の時

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テーマ:小説 > 官能小説

2017/08/29 17:27:20

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正月が終わり、いよいよ、出発当日を迎えた。



未央とテツは空港にいた。


椅子に座り、手を繋いで、時間が来るのを待つ。



テツ「…。」

何を話していいのか、言葉が出てこない。



未央「…。」

未央は、何か言葉を発したら、泣いてしまうような気がして話したくても話しだせなかった。




テツ「…未央、大丈夫?」


未央「うん。」




テツ「未央、週に一度は電話をしよう。」


未央「うん。」




テツ「メールは、いつでも送っていいから」

未央「うん。」



未央は胸が締め付けられそうだ。



出発の時間が迫る。



テツ「それじゃあ、俺、行かなきゃ…」

椅子から立ち上がる。



未央はスクッと立ち上がり、勢いよくテツの胸に抱きついた。


テツ(おっと、)



テツの胸に顔を押し付ける。


未央「気をつけて行ってきてね。体、こわさないようにね。私の事、思い出してね…」


未央の声が震えている。



テツは、未央の頭を撫でながら

「うん。大丈夫。心配しないで。毎日、考えるから。ずっと未央のことを支えにして、頑張るから。」

と、伝えた。




テツがいなくなってしまう。


もう、しばらく会えない… という実感が一気に湧いてきた。



未央の目から、涙が溢れてくる。そして、テツの服がじわっと濡れる。



未央は、涙を出来る限り堪えながら、顔を上げた。



そして、堪えきれなかった分の涙を流しながら、思いっきり笑った。


未央「いってらっしゃいっ!」



テツは、心にグッと何かが込み上げる。



未央を強く引き付けるように抱きしめた。


テツ「いってきます!」



テツも泣きそうになる。


テツ(俺が泣くわけにはいかないだろ!)



気持ちを押し殺して、未央の顔をそっと軽く上げて、二人は立ったまま、その場でキスをした。



やがて、テツは、トランクをゴロゴロと引きながら、もう一度、未央の方を振り返り、手を上げて、旅立っていった。



未央は、小さく手を振りながら、見えなくなるまで、見送った。



そして、首に下げている大切なテツからのネックレスを握る。


未央(テツ…いってらっしゃい。どうか、無事に、1日でも早く帰って来られますように…)

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