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きゅん♡とするおはなし

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Moonshine 46

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/13 02:45:28

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「助けてくれたのが幸じゃないって……どういうこと……?」


じゃあ一体誰が、借金を返してくれたの……?


隆史の方を見ても、同じ様に驚いた表情。


「……大野に頼まれて、僕は借金の肩代わりを申し出に行った」

幸一郎が視線を落としながら、静かに話し始める。

「でもその時にはもう、借金はなかったんだよ」
「……じゃあ、誰が……?」
「リカの父親の借金は、事故の本当の加害者が肩代わりした。でもその条件は、身代わりになる事だ。もうその時点で借金は無くなっていた」


頭が混乱する……じゃあ、あたしは騙されて働かされてた……ってこと?


「それに気付いた人がいて、僕が行く前に全て話を付けていた。だから僕が行った時にはもうリカは自由の身だったんだ……」

「……気付いた人って……」

「大野の父親だよ」


驚いて隆史を見ると、同じ様に目も口も見開いて……今にも泣き出しそうな顔に見えた。


「……本当にごめん」

幸一郎が静かに頭を下げる。

「僕は卑怯な手でリカを手に入れようとした。本当は……リカも大野も、僕に義理も恩も感じる必要なんてないんだ。リカは本当に好きな人の所に行って」



……あたしが幸一郎の方に歩き出すと、幸一郎は何かを受け入れる様にそっと目を閉じる。


幸一郎の前で手を上げると……

背中に回して、そっと抱き寄せた。


「……あたしは、本当に幸に助けられたのよ……高校の時も、今も……幸の事、本当に……愛してる……」

肩に水滴が落ちるのを感じた。


少し間が空いて、幸一郎が体を離す。
いつもの暖かい、大好きな笑顔。


「……でも……ずっと、胸の中になくならないものがあった。幸と暮らして幸せだったのに……忘れられない人がいた……」
「……うん」
「ごめんね……幸」


本当はもっともっと、言いたい言葉があるはずで。
幸もきっとそう思ってるって分かるのに、幸は何もかも呑み込んで微笑む。


あたしの頰に触れるだけのキスをすると……優しい声で言った。

「幸せになってね」

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