ブログランキング46

【小説】風になりたい(R18)

BL小説。BLとは男と男の恋愛です。新作はオメガバース。くれぐれもご注意ください。

  • 記事数 2793
  • 読者 636
  • 昨日のアクセス数 3786

脱線、カオル編7《280》

しおりをはさむ

テーマ:小説 > BL

2017/08/12 19:35:02

  • 34
  • 0

☆ボクはそれでも恋をする☆       





十数年前にアスカが可愛い子を見つけたが
逃げられたと悔しがっていたのを思い出す。


「あっちゃんの知り合いだったんだ。
なんだよ~。その時、あの人の所に
行ってたら、あっちゃんに会えたんだ。
も~、なんだよ!」

「まさか、ケンだったとは…」

「でさ、25歳過ぎたら、使えねえって
捨てられて、結局あっちゃんも見つから
なくて、何年も男をとっかえひっかえ
して生きながらえてきたんだ。

でも、もう限界でさ。死に場所探して
日本国内ウロウロしてたの」


かなり悲愴的な話にも関わらず、ケンスケ
は笑っていた。


「やたら目立つ赤い車が見えて、フラって
車道にでたら、あっちゃんに会えた…。
死ぬ前でよかった」


ケンスケの顔は笑っているのに、目から
涙がポロポロこぼれている。

カオルはケンスケの横に移り、震える
体を抱きしめた。


「あっちゃん……あっちゃん……」

「判った、もう泣くな」

「あっちゃん……」


ケンスケはカオルの胸に顔をうずめ、
とめどなく涙をながし続けた。

ケンスケはどれだけ泣いても、涙が
止まらず、カオルと離れ離れだった
時を埋めるかのように、ギュッと
抱きついていた。


ピリリ、ピリリ、ピリリ……


開店して数時間して、事務所の内線が
鳴り響く。


「ケン、ちょっとすまん」


断りをいれて、ケンスケから離れ、電話に
出た。


「ああ、判った。すぐ行く」


フロアからのヘルプだった。


「ケン、悪いが行かなくちゃならん。
ここでしばらく待てるか?」

「戻ってきてくれる?」

「もちろん」

「じゃあ、待ってる」


ケンスケの髪をクシャっと撫で、カオルは
事務所を出ていった。







同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

関連するブログ記事

  1. ☆ボクはそれでも恋をする☆       無言で見...

  2. 『ブッ、気持ちいいって…』大爆笑…「あっΣ( ˙ロ˙ ...

  1. 「山岡さん」誰かが遠くで私を呼んだ。すると、恐怖で動...

  2. ☆ボクはそれでも恋をする☆       カオルの...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

6/19 編集部Pick up!!

  1. 新築お披露目で義両親にイライラ
  2. 妻を家政婦扱いする夫に呆れた
  3. 妊娠報告に「バカなの」と義両親

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3