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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/12 23:38:43

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「…さくら、ただいま。」

眠っていると、いつものように…きれいな声の人間が、あたしの頭を撫でながら言った。

あたしは…ゆっくりと目を開けて…

今までは…どうだったのかな…

あたし、目を開けても…何かを見る…って事がなかった。

ただ、空間って言うのかな…

うまく言えないけど…ただ、そこを見てた。


だけど…今日は…赤いガーベラを見て…

きれいな声の人間…

その人の顔に、視線を向ける事が出来た。

…この人…


「…さくら…」

……視線が、合った瞬間。

その人の目には涙が溜まって…

それが、あたしの頬に落ちた。

「…すまない。」

そう言いながら、あたしの頬に触れる指。

…すまない…?

どうして…謝るの?


…なっちゃん?

なっちゃん…

あなたは…なっちゃん?

あなたが…なっちゃん?


もう、ずっと…長い間…

ううん、もしかしたら、ここ何日?

あたしが、あたしとして…意識を持ち始めて…

色々、考え始めたんだ…

あたし…あなたの、何なんだろう…?って…


「…さくら、愛してるよ。」

あたしの手を握って、そうつぶやくきれいな声の人間。

あたしの視線は、変わらず彼を捕えている。

…愛してる…

今までも…ずっと言われてきた言葉…

なのに…どうしてかな…

何だか、とても…悲しくなった…


「……さくら…?」

きれいな声の人間が、寂しそうな目をしてる。

どうしたの?

そう思ったら…彼はあたしの目元をぬぐった。

…あたし…泣いてる…?

どうしてかな…

あたしも…愛してる…

そう思った瞬間…

悲しくて…

悲しくて…


消えてしまいたくなった。

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