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きゅん♡とするおはなし

主に恋愛小説。短編多し。きゅん♡とする話を目指して、日々のストレス発散に書いてます!

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Moonshine 35

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/10 16:55:55

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「リリィちゃん!大変大変!!」

ある日、同じ寮の女の子が興奮した様子で部屋に駆け込んできた。
リリィはあたしの源氏名ってヤツ。

「なんか!王子様みたいな人がリリィちゃんをお迎えに来てる!!」


……王子様?
迎えって……ここから出られるってこと!?

もしかして……隆?
あれっきり音沙汰なくって、あたしの事なんて嫌になったんだって思ってた……。


隆が助けに来てくれた!?



急いで玄関に走ると……そこにいたのは、隆史じゃなかった……。


「……幸……」
「……リカ!遅くなってごめん!」

王子様スマイルと共に幸一郎はあたしを抱き締めて、いつの間にか集まっていたギャラリーを沸かせた……。




鞄一つに収まるぐらいの荷物をまとめて、幸一郎の車に乗せられた。


……本当に、帰れるんだ。


高校生の時お世話になって以来の、幸一郎の家。

「相変わらず豪邸ね…」
「お帰りなさい!幸一郎お坊ちゃま!リカお嬢様!」

玄関に入った途端、明るい声が出迎えてくれる。
あの時も常に傍にいて、お世話してくれたお手伝いさん。

「……誠子さん。ご無沙汰しています」
「リカお嬢様!まぁぁお綺麗になられて……お会い出来て嬉しゅうございます!」
「お、お嬢様はやめて下さい…」


その瞬間、ふわっと優しく抱き締められた。


「……よく頑張られましたね。もう大丈夫です。この家の者は皆お嬢様の味方ですからね」
「誠子さん……」

顔を上げると、幸一郎が優しく微笑んでいて……


ずっと張り詰めていた気持ちが、急に解けて
堰を切ったように涙が溢れた。


高校生の時、強くなろうって決心したのもこの場所だった……。

借金を返す事になってからも一度も涙なんて出なかった。
隆を追い返した時だって……。


……それがこの家に来て温もりに触れて、塗り固めていた物が剥がれたみたいに崩れて。

あたしはまるで、子どもに戻ったかの様にわんわんと泣いてしまった。

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