ブログランキング7

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 1779
  • 読者 596
  • 昨日のアクセス数 30638

テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/11 21:40:30

  • 74
  • 0

父さんが三日しかしないと聞いて…

映は。

『人生を掛けた闘いがあるのでオフをください』

入ったばかりのF'sの皆さんにそう言って。

無理矢理…オフをもらって来た。


そうすると…

あたしも、勇気を出さなきゃいけないわけで…


「…ふう。」

朝から何度も鏡と向かい合って、溜息。

母さんも言ってたけど…

あたしは、両親に縁が薄いと思う。

小さな頃から、あまり一緒にいなかった。


お兄ちゃんと、高津ツインズ。

あたし達四人は…本当に…どちらかと言うと…

「…高津か二階堂の子って感じだったもんな…」

うちの両親は、主に現場に出てたから…

それこそ、アメリカだのドイツだの…

海外を飛び回ってる事が多い。

高津家の親は、二人とも本部勤務だから…

どちらかと言うと、普通の家庭に近かったかも。

あたしとお兄ちゃんは、小さな頃は高津家で6人で夕食を取ったりもしてたし…

特にあたしは…

二階堂本家でも、一緒に食べたりしてたし…

自由だったな…


…そうだよ。

あたし一人…自由だった。

…守られてたんだ…ずっと…


「…心の準備、出来たか?」

後ろから、映が抱きしめた。

「あ…ビックリした。」

「俺の存在忘れてねーか?ってぐらい、一人でぶつぶつ言ってたもんな。」

「う…そ…そう?」

映は小さく笑って。

「大丈夫。絶対…今日、結婚決めてみせる。」

「…一日で決まるかな…」

「決める。」

「…そんなに休み取れないしね?」

「それもあるけど、早く朝子を安心させたい。」

「……」

映の言葉が嬉しくて…

あたしは映に向き直って、背中に手を回した。

「…映…」

「ん?」

「…転んだあたしを…覚えててくれて、ありがと…」

映の胸でそう言うと。

「…もう時効だよな…」

映はそう言って…財布から…

「…え?」

「これ、あの時朝子が落としてった。」

差し出されたのは、学生証。

「な…失くした事にも気付かなかった…」

「ははっ。不都合なかったなら良かった。」

「これ…ずっと持ってたの?」

「ああ。」

「…何で?」

あたしの問いかけに、映は少し間を開けて。

「んー…お守りっつーかさ…」

チュッ。

あたしの額にキスをして。

「あの時の朝子ちゃんは泣いてたけど、この学生証の朝子ちゃんは…なぜか俺を勇気付けてくれてたんだよなー。」

唇に、キスをした。

「…もうっ…朝子ちゃん、なんて…」


学生証をずっと持ってたなんて…

…ちょっと恥ずかしくなってしまう。

でも…嬉しい。


「…そろそろ出ていいか?」

「え?もう?」

「お土産買って行きたいから。」


そう言って…

あたし達は、寄り道をしたのだけど…。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

8/23 編集部Pick up!!

  1. 無意識にマウンティングするかも
  2. 彼氏にLINE誤爆され別れを告げた
  3. 荷物の上に座られてモヤモヤ

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3