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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/11 15:47:53

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「お疲れ様でしたー。」

「また明日。」

今日はバレンタインデー。

早番だったあたしは、この足でチョコレートを買いに行くつもり…

だった…んだけど…

「……」

店を出てすぐ。

見覚えのある人が、あたしの前に立ちふさがった。

「……」

え…えー…と…

あ、あたしが左に寄ればいいんだ。

そう思って、道の左端を歩くと…

「……」

その人は、あたしの前に仁王立ちした。

「う…」

つい、眉間にしわを寄せて見上げた。

「この前、俺と紅美がいちゃついてるの、コッソリ見てたよな。」

「えっ…」

こっ…この人だったの!?

なんで!?

なんで知ってるの!?

あたし、ちゃんと隠れてたのに!!

「え…み…見てたって言うか…偶然…」

「ほんとか?他意はないのか?」

「た…他意って…そんなのっ、ないです…!!」

なっ何なの!?

「ふーん。ならいーや。」

「…え?」

「ここで働いてんのに、紅美に言ってねーみたいだからさ。何か企みでもあんのかと思って。」

えっ!!

なんで知ってるの!?

「なんで知ってるの?って顔してるな。」

え…エスパー!?

「志麻の妹だろ?」

「そ…」

そこまで知ってる!?なんでーーーー!?

「俺、咲華の双子の兄。」

「え!?」

あ!!

そう言えば…

「そ…そっくり…」

「そっくりなのに、分からなかったんだな?」

「う…は…はい…」

「ほんとに志麻の妹かよ。」

「…す…すいません…」

ズキズキする。

この人…す…すごく…

ストレートだ…。


「で、海の許嫁だった、と。」

「……」

ズキズキ…

…え?

「…海?」

「あー、ダチだからな。」

「…ダチ…」

あたしは、少しポカンとしたかもしれない。

海くんに…そういう人…いたんだ…

しかも…

お兄ちゃんの彼女の…双子のお兄さん。


「海とは、向こうで一緒に暮らしてた。」

「……」

あたしは口を開けっ放しにしてたかもしれない。

海くんが…

二階堂以外の人と…共同生活?


「あいつ、変わったよ。」

「…紅美ちゃんとは…」

「紅美とは、お互いちゃんと終わらせたみてーだ。」

「……」

「あんたは変わらなくていーのか。」

「え…?」

「この店、稼ぎ時は厨房以外も忙しいの、分かってんだろ?」

「……」

「その傷のせいで前に出たくないのか、前に出たくないのをその傷のせいにしてるのか知らねーけど…」

ズキズキ…

「二階堂を出たのに、何も変わってないんじゃねーの。」


…仕事は順調。

映とも…順調。

そう思えてたのは…

あたしにとって、快適な環境が揃ってるから。

お店の…しかも厨房だけと、部屋の往復。

たまには帰って来いと言われても、二階堂の人達に顔向けできないからって一度も帰らない。

嫌な事には背中を向けて…気付かないフリしてる。

…この傷だって…

どうして…治す踏ん切りがつかないのかと聞かれると…


あたし…もしかして…

海くんの事…




恨んだままなのかもしれない…。

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