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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/10 23:12:24

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久しぶりに早く帰れて、朝子と一緒の晩飯。

栄養が摂れてる感じがして満足だ。


「…今日ね。」

「うん。」

「choconっていうお店を見付けて、行ってみたの。」

「へえ、何の店?」

何気なく問いかけると。

「…チョコちゃんて人が色んな作品作ってるお店。」

んぐっ。

「………ああ…あれか。学がプロデュースした店な…」

…危ない。

一瞬、飯をノドに詰まらせるところだった。


…別に、やましくなんかない。

だが、若干…後ろめたさが残るのはなぜだろう。

「すごく雰囲気のいいお店なんだけど、どれも一点物だからちょっと高くて。」

朝子は首をすくめた。

「気に入った物があったら言えよ。プレゼントするから。」

「…うん。ありがとう。」


それから…

少し話を逸らした。

別に…昔好きだった女の話題が出たって、どうって事ないのに。

ただ…

ずっと一緒にいて気付いたが。

朝子は、俺が思っているよりヤキモチ焼きで、デリケートだ。

あまり余計な事を吹き込んで不安にさせたくない。


「ガッくん、大学に進んだんだとばっかり思ってた。」

ガッくん?

「朝子、学と知り合いか?」

「あ…うん。だって、紅美ちゃんとガッくんは二階堂の分家の人だから、たまに本家で会う事があって…」

「ああ…そうか。」

「うん。でも…お店始めたのとか、結婚したのは知らなかったな…」

…心なしか、朝子が沈んでるように見えた。

店に行って…何かあったのか?

「本家に結婚報告もないとはな。」

俺がそう言うと。

「…ううん、あったのかもしれないけど…あたし、去年二階堂を出てるから…」

「……」

朝子は…『東』だが…

二階堂の敷地内で生まれ育った。と聞いた。

特殊な環境ってのはよく分からないもんだなと思うが…

一人暮らしを始めると、そういうめでたい情報も入れてもらえないもんなのか?

冷たいな。

まあ…朝子と紅美達に血縁関係はないんだろうから…それは仕方ないのか。


「それにしても、結婚か…学がこんなに早く結婚するなんて思わなかったな。」

味噌汁をすすりながら言う。

「そうだね。相手の人はガッくんより年上なのかな。」

「いや、学と同じ歳。俺から言わせると、学も千世子もまだガキだなーって思うんだけどな。」

「……」

「ん?」

「…ううん。あたし達も、周りにそう思われてたりして…って。」

「ははっ。確かに。親父にも言われたよ。ままごと頑張ってるかって。」

「あっ、もー。」


この時、俺は何も気付いてなかった。

朝子が、静かに…何かと闘っていたなんて。


まったく…気付かなかった。

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