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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/10 17:29:03

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「アサコは天使やな。」

ああ…連れて来たくなかったのに…

そう思う反面…

一人でクリスマスを過ごすのは確かに寂しいだろうなー…と思った。

ま、俺の知ったこっちゃないんだけどな。


「映、お風呂どうする?」

「入る。汗かいた…し…」

いや、待て。

俺が風呂に入ってる間…朝子とハリーが二人きりになる…

それはいただけない。

「朝子。」

「ん?」

「一緒に入ろう。」

俺が朝子の手を掴むと。

「……」

朝子は口を『あ』の形にしたまま、見る見る真っ赤になった。

…可愛い…


「あーあー、俺とアサコが二人きりになんのがイヤやから、風呂誘うてんねんなー。なんもせえへんっちゅうに。」

ハリーはそう言ったけど。

「信用できない。」

俺はハリーにそう言うと、さっさと朝子と風呂へ。

「えっ…」

洗面所で朝子の服を脱がしにかかって、ようやく朝子が声を出した。

「いっいいいっ、ちょっ…あっあたし、もうお風呂入ったし!!」

「付き合えよ。」

「って…え…えーっ!?」

「しっ。近所迷惑。」

「……」

朝子は泣きそうな顔になったが、俺は容赦なく服を脱がせた。

「一緒に入るだけだぜ?」

「…慣れてるっぽい…」

「慣れてねーよ。言うなよ。心臓バクバクすっから。」

「……」

あー…なんでハリー来たかな…!!

まあ、断り切れなかった俺も悪いか…


「あっ…」

当然…一緒に入るだけじゃ済まなかった。

朝子は声を我慢したが、むしろハリーに聞こえるぐらい出して欲しかった。

「映…だ…め…聞こえ…ちゃ…」

「聞こえていーよ…」

「…やだ…」

俺、鬼だな。

そう思いながらも…朝子を抱いた。


不機嫌な顔して待ってるとおもしれーな。と思ったが…

「……」

ハリーは、HDDに溜め込んであるDEEBEEやF'sを見ていた。

しかも…

かなり真剣に。

おかげで、俺らの長湯は全く気にならなかったのか…

「ほら。」

目の前に料理を並べて初めて、俺の存在に気付いたようだった。

…こういう所は、音楽人だと思うんだけどなー。


「あっ…もう上がってたん。意外と早いんやな、映。」

ムカッ。

いちいち腹は立つが…

「はい、乾杯する?」

グラスを持った朝子が笑顔だったから…まあ、いいか…。


たらふく、朝子の美味い料理を食って。

俺とハリーの音楽の話に飽きてきたのか…

朝子があくびを我慢し始めて。

「先に寝るか?」

問いかけると。

「ううん、大丈夫。」

そう言うクセに…もう目はほぼ閉じてる。

「…ほら、ここ横んなれ。」

無理矢理俺の膝に頭を載せると。

「お…重くない?」

眠いのに赤くなる朝子。

「そんなに頭良かったっけか?」

「…いじわる。」

頭を撫でてると…すぐに寝息を立て始めた。


「わりーな。邪魔して。」

「ほんとだよ。」

まあ…プレゼントは明日渡そう。

二人きりの時がいいし。


「映、朝子の事本気なん?」

ハリーに聞かれて。

「ああ。」

俺は即答。

「おまえこそ、朝子を追っかけてたけど…どうなんだよ。」

俺も…気になってた事を問いかける。

「あー、せやなー…しばらく忘れられへんかったけど。」

「…今のは聞かなかった事にする。」

あれだよな。

ハリーと朝子が…寝た件だよな…

「俺、たぶん女運ないねん。」

「そっか?その気になったら、すぐ女できそーじゃん。」

喋るとチャラく感じるが、ハリーは仕事が出来る奴だ。

考え方も…真面目だ。

最近、一緒に飯を食うようになって、今までより深く話すようになって…知った。

こいつは、頭がいい。


「前は華月追っかけてたよな。」

「ああ。けど、ちーさんに目光らされて…」

ちーさん。

あの神千里を『ちーさん』なんて呼ぶのは、ハリーぐらいだ。


「ま、向こうで会うた時から、華月は詩生の事ずっと好きやったしな…俺、いっつも誰かを想うとる女ばっか好きんなる。」

…朝子はその時…『うみくん』だった…って事だよな…


「それより…映。」

「あ?」

「ホンマ、今のまんまでええんか?」

「…何の話だよ。」

分かってるクセに、笑ってはぐらかせる。

朝子の髪の毛が気持ちいーなー…なんて、関係ない事まで考えた。

「このままやと、おまえ…実力全部を出せへんで?」

「俺、結構好きに弾いてるけどな。」

「ちゃうわ。おまえのベースは歌うように、ギターみたいに弾く事やないやろ。」

「……」

「もっと、的確に、単調でも正確なリズムキープで曲を支える弾き方の方が合うとる。」

…なんでこいつ…

そんなのが分かるんだよ…

確かに俺は、本当は…シンプルに弾きたい。

だが、それは…DEEBEEに合わない。

「今はミリオン達成に向けての課題もあるし…それに向けてやるとして…」

「……」

「それが終わったら、考えてみいひん?」

俺は…それに答えられなかった。

今までなら…

あり得ない。

そう、笑いながら言えたのに。


俺は…惹かれている。

F'sの…

あの、重低音で…全員の正確なリズムキープと…

派手じゃなくても…バランスの取れた音配分。

何より…


神千里。


彼の後で…弾いてみたい。

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