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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/08 22:47:48

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「……」

「……」

唇が離れて…ノンくんは、あたしを抱きしめた。

抱きしめて…

「…嬉しいが…この先はやめとく。」

耳元で、小さく言った。

「弱ってる俺見て、こういう気になったのかもしれないからな…」

「…理由なんて、どうでも良くないの?」

「男としては、弱ってない時にその気になって欲しい。」

「…ま、どっちでもいいよ。」

「……」

「あたしはもう…逃げも隠れもしないから。」

あたしがそう言うと、ノンくんは体を離してあたしを見つめて。

「…本気で?」

聞いた。

「うん。」

「……」

「信じられない?」

「いや…」

ノンくんはうつむいて小さく笑うと。

「…今まで、おまえに何度も…こうやって触れて来てるのに…」

「ん?」

「今…めちゃくちゃ緊張してる。」

あたしの頬に触れて…キスをした。

…なんだろ。

今まで、ノンくんとしたキスと…違う。

緊張してるって…本当なのかな。

…可愛いとこあるじゃん…

短いキスを繰り返してると、ふいに…

########

「ひゃっ!!」

ポケットでバイブ。

驚いて声をあげると、額がぶつかって…ノンくんが笑った。

「も…もー…ビックリした…」

あたしは額を触りながら、ポケットからスマホを取り出した。

「…沙都からだ。」

「…邪魔しやがって…」

ノンくんが鼻で笑う。

沙都から何か大きな添付ファイルがついてて、それを開くと…

「……」

「どうした?」

設定してるから音声は出ないけど…

これは…

「ちょっと…ごめん。」

あたしはノンくんから離れると、引き出しからイヤホンを出してスマホに繋げた。

ノンくんは座ったまま、頬杖をついてあたしを見てる。

『…んな事言ってもさ…紅美ほどのいい女が、俺なんか好きになるわけねーよなー…』

「……」

な…何…これ…

『けど、俺は、ずーっと、ずーっと紅美を好きだったんだよ。ガキの頃からだぜ?イトコだから、なかなか周りには言えなかったけどさ…紅美の事、ほんっと…めちゃくちゃ好きだったんだ…』

あたしは…顔が赤くなってしまってると思う。

『紅美が誰と付き合おうが、関係ねーんだけどさ…いや…でもやっぱ嫌だよな…結婚なんてしたら…俺どーしたらいーんだ?沙也伽。』

『え…えーと…ノンくん、飲み過ぎじゃない?』

『あー…嫌だなー…結婚するよなー…』

『…ノンくん、告白したら?』

『紅美…好きだ。愛してる…』

『いや…それ、ジョン(スタッフ)だけど…』

「……」

下唇を噛んで、無言になってると。

「…おい。」

ノンくんが、不機嫌そうに声をかけた。

「沙都からのメールで、何赤くなってる。」

「……」

これって…

沙也伽も映ってるし…この店…Lipsだよね…

『紅美ちゃん、見れた?』

突然、沙都から電話。

「うん…」

『ノンくん可愛いね。』

「これ…なんで?」

『ノンくんがあんな事になるのが珍しくて、スタッフが撮ってたんだって。』

「…今、事務所に一緒にいる。」

『あ、そ?じゃ、お邪魔だから切るね。』

それから…

「…俺にも何か来た。」

ノンくんがそう言って、スマホを取り出して…

「……」

『…んな事言ってもさ…紅美ほどのいい女が、俺なんか好きになるわけねーよなー…』

「な…!!!!!」

ノンくんは目を見開いてあたしを見た。

「…見ちゃった…」

ノンくんは慌てて動画を消すと。

「消去しろー!!」

あたしの手から、スマホを奪おうとした。

「やだよ!!こんな貴重なの、宝物にする!!」

「頼む!!頼むから消してくれ!!」

「やだ!!」

「何でも言う事聞いてやるから!!」

「…ほんと?」

あたしは動きを止めて、ノンくんを見る。

「…二言はない。」

「じゃあ…」

スマホをノンくんに渡す。

どうせ…元が沙都の所にあるなら。

いくらでも送ってもらえるし。


「……」

ノンくんは自分とあたしのスマホから動画を削除して。

「バカ沙都!!」

って子供みたいな電話をして、電源を落とした。

「…じゃ、言う事聞いてもらおうかな。」

あたしが威張って言うと。

ノンくんは溜息をつきながら。

「…んだよ…」

前髪をかきあげた。

「…さっきの続き、して?」

「……」

「早く。」

ノンくんは一度下を向いて小さく笑うと。

「…まったく…おまえは…」

そう言いながら、あたしの頬を撫でて。

「…紅美、好きだ。」

目を見て…言ってくれた。

「…あたしも、好き。」

「……」

「大好き…」

ノンくんの首に、腕を回す。

ノンくんの事、好きって口にした途端…

すごく、心が軽くなった。

…気付いてなかったって…本当なのかな。


唇を重ねて。

あたしを抱きしめるノンくんの腕に、力が入った。

…あたしの事、ずっと、ずーっと…

大好きでいてくれたんだね…。


ノンくん。

あたし、今までの分も…

ノンくんの事、ずっと、ずーっと…

好きでいるよ。


もう、ブレない。

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コメント9

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  1. ヒカリさん(99歳)ID:6581981・08/09

    ワカコさん
    うぉっ…マジか…
    …てか、マジかよ…
    お…おいおい、マジかよ…
    マジか‼︎

    こんなんだったりして(´゚艸゚)ププッ

  2. すぅ(ワカコ)さん(102歳)ID:6581940・08/09

    この時のノンくんの心情どうだったんだろーー泣きそうだったんじゃないかな笑

  3. ヒカリさん(99歳)ID:6581817・08/08

    リリーさん
    35thから長かったですね〜!
    私が紅美ちゃんなら、選べなくてまだまだ続く…そして悩んでる間に逃げられる…

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