ブログランキング7

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 1688
  • 読者 580
  • 昨日のアクセス数 10465

テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/07 21:55:15

  • 79
  • 0

「沙都…」

「ただいま、紅美ちゃん。」

「た…ただいまって。どうして?」

「ちょっとオフができたんだ。」

沙都は満面の笑み。

「それに、僕…明日誕生日だし。」

あ。

5月30日。

本当だ。


「海くんともノンくんともデートしたでしょ?だから僕も。」

そう言って、沙都は屈託なく笑う。

あたしは…


あたしは。

自分の気持ちにイライラしていた。


ノンくんに…

あたしみたいに気持ちがフラフラしてる奴は無理だって言われて。

あたしにそう言った後、ノンくんは…おやすみって、すぐ寝た。

何なの?

一緒にそこで寝ようって言ったのに。

結局、あたしを試したよね。

あたしが試すはずだったのに…

試された。

ノンくんは、一度も唇を触らなかった。

あたしの気持ちが…フラフラしてるって。

そう思ってたんだ…

いや…

実際、そうだよね。

…フラフラしてるよ…


「紅美ちゃん?」

「…え?」

「デート、いい?」

そう言って、前髪をかきあげた沙都の左手首には…

ノンくんがみんなに色違いで買った、お揃いのブレスレットがあった。

それを見て、少し和んだ。


「…うん。どこ行きたい?」

あたしが首を傾げて言うと。

「水族館行こうよ。」

沙都は嬉しそうにそう言った。


なんでも、空港から直にうちに来てしまった沙都は。

それから実家に戻って。

相変わらずの時差ボケを闘うべく、即休んだそうだ。


そして翌日…

あたしは約束通り、沙都と水族館でデートした。


沙都は可愛くて優しくて。

ツアーで回ったいろんな場所の話を聞かせてくれて。

癒された…けど…

泣きたくもなった。


沙都。

あたし、あんたの事好きだよ。

大事だよ。

だけど…

この胸のつっかえは…何なのかな。


あたしが帰国してからも、沙都は…空いてる時間には頑張ってメールをくれてた。

それは、あたしの気持ちを満たすには十分だったようにも思う。

…あの頃…

沙都がこうしてくれてたら…って、少し嫌味に感じてしまう自分もいた。

あの頃、こうしてくれてたら。

あたしは今も…沙都と続いていたかもしれないな…なんて。


海くんとは、もう…終わってて。

お互いの幸せを願ってて。

沙都とは、少しの距離を保って…あたしはファンでいればいいやって。

ネットに出回る沙都のライヴ画像や、映像を見ては楽しんで。

それは本当に…

だんだん…

一ファンでもいい。と言わんばかりに。


気持ちがフラフラしてる…

ノンくんに、そう思われてたのがショックだなんて。

調子良過ぎ。

本当だもん。

仕方ないよ。


恋はしばらくいいって、いつも言うクセに。

そうやって、ノンくんを気にするから…そう思われちゃうんだよ。



あたしはこの時『も』。

まだ、気付いてなかった。



本当は、ずっとノンくんの事…


好きだったって事に。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

8/17 編集部Pick up!!

  1. 不倫する女性は日本から出て行け
  2. 育休復帰時既に妊娠3か月の同僚
  3. 不倫相手と関係切れていなかった

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3