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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/07 20:10:27

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衝撃のスカウトの後。

父さんが二階堂本家から呼び出しをくらって。

しーくんが迎えに来て、出かけて行って。

母さんは、学とチョコに。

「しっかり話し合って決めなさいね。」

って言って、さっさと寝て…

学は…まんざらでもなさそう…だけど…

たぶん、チョコの仕事の事が気になって、それどころじゃなさそうで…


「店の事は、できるだけバックアップする。」

ノンくんはそこも外さず話した。

即答は出来ないって事で…返事は持越し。

日付が変わる前に、話し合いは終わった。


「ノンくん、タクシー呼ぼうか?」

あたしがそう言うと。

「いや、泊めてくれ。」

ノンくんはそう言ってソファーに横になった。

「もう眠い。」

「そこで寝るの?客間に布団敷くよ。」

「どっちかっつーと、おまえのベッドがいいな。」

「……」

つい…

口元を見てしまう。

唇は…触ってない。


「…ダメ。客間で寝て。」

あたしがノンくんの腕を引っ張って言うと。

「じゃ、毛布持って来てくれ。ここで寝る。」

ノンくんは、意地でもソファーから動かなかった。

…仕方ない。


あたしは毛布を持って来て、すでに横になってるノンくんにかける。

するとノンくんは一瞬目を開けて。

「紅美もここで寝ろよ。」

ポンポン、と。

ソファーを叩いた。

うちのソファーは大きい。

L字型だから、あっちとこっちで寝れば…

触れ合う事もないぐらいだ。


…まだ話したい気もする。

学をベーシストに…って事とか…

あと…


何でもいい。

他愛もない話題…。


「分かった。そっちで寝る。」

あたしはそう言うと、自分の部屋から毛布を持って降りて。

ノンくんの頭側に、あたしも頭を向けて…横になった。


「ちっ…そっちに行ったか…」

「何。二人でそこに重なろうと思ってたの?狭くて眠れないじゃん。」

「眠らなきゃいーんじゃねーか?」

ノンくんは、ニヤニヤした声。

「…エロ親父め…」


しばらく…静かに過ごした。

あたしはまだ飲み足りないぐらいだったけど。

ノンくんは…結構飲んでたよね。

眠ったかな…と思ってると…


「…紅美。」

低い声。

「…ん?」

「二階堂が…秘密組織じゃなくなる。」

ノンくんは…思いがけない事を言った。


二階堂が…

秘密組織じゃなくなる…?


「もしかして…その事で父さん本家に?」

「たぶんな。」

「なんでノンくん、そんな事知ってるの?」

「海から連絡があった。」

「……」

海くんとノンくん、本当に…仲良しなんだな。って思った。

帰国してからも、ちゃんとやりとりあるんだ…


「…なんの障害もなくなるぞ。」

「…え?」

「海との間に。」

「……」

…ノンくん。

あたしを試そうとしてんの?

何だか、そう思えちゃうよ。

沙都を推したり、海くんを推したり…

今夜は珍しく自分をアピールして来たなって思ったけど…

どれが本当なの?


「……ノンくんは、あたしと海くんがくっついたらいいって思ってんの?」

起き上って、聞いてみる。

…口元を、見るために。

「……そーだなー…」

あたし…なんで?

なんで…ノンくんの返事を、こんなにドキドキしてんの?

あたしはまだ、沙都の事が好き。

だけど、沙都とはいい距離を保ってないと…無理。

そう思ってるのに。

帰国した途端、ノンくんに…っていうのは、自分でも嫌だ。

嫌なのに…

なんでこんなに、ノンくんの返事が気になるの?


「ま、おまえと海はお似合いだったからな。」

「……」

ノンくんは…

唇を触ってない。


「…沙都とは?」

「沙都とは、姉貴と弟って感じに見えるよなー。」

「……」

唇、触ってない。

「…ノンくんとは?」

「あ?」

「だって、嫁にもらってやってもいいって言ってたじゃない。」

「ああ…」

ノンくんは小さく笑って、顔だけ動かしてあたしを見た。

「おまえ、俺にあれ言われて…ぐらぐらしたのか?」

「え…?」

ノンくんは…もう、笑ってない。

真剣な目で、あたしを見てる。

「…ぐらぐらなんて、してないよ…」

「じゃあ、今も沙都を好きか?」

「…そんなの、ノンくんに関係ないじゃない。」

「ま、そうだな。」

ノンくんはそう言って、視線をあたしから外した。

…一度も、唇は…触らない。

「俺達は…」

「……」

「バンドメンバーって関係が、一番いいのかもな。」

……あたしは座ったまま。

少しの間、無言でいた。

バンドメンバーって関係が、一番いい。

うん…そうだよ。

あたしだって、そう思うよ。

だけど…

愛してるって言ったよね。

なのに、唇触らないんだ?

…って、もう一年半以上前の話だもんね…


「ぶっちゃけさ…」

ノンくんは頭の下に両腕を組んで。

天井を見ながら言った。

「おまえは気持ちがフラフラし過ぎて、俺には無理だな。」

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