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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/05 23:41:44

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沙都の人気は…事務所の誰もが驚くほどだった。

高原さんまでもが。

「あいつにこんな才能があったなんてな。見抜けなかった俺もまだまだだな。」

目を白黒させて言ったほどだ。


一カ月のツアーを成功させた沙都は…

早くもネット上で噂の人になっている。

各SNSも充実してて…その辺はグレイスの戦略勝ち。

書いてるのは曽根さんらしいけど…


その曽根さんから…時々写メが来る。

歌ってる沙都や、バンドメンバーと笑ってる沙都。

そして…考え事をしてる沙都。

…沙都。

何考えてるの?


沙都本人からの連絡はなくて…

それがあたしを悲しくさせた。

あたしは…三日に一度ぐらいのペースで、メールを送ってる。

毎日でも、毎時間でもしたいぐらいだけど、沙都の負担になりたくない。

あたし自身…返信を期待してしまってる所もあるし…

メールの書き方には気を付けた。

期待を匂わせたくない。


…って。

あたし、無理してる時点で…アウトだよね…。


何となくだけど…あたしはこの頃から気付き始めてた。

プロポーズを撤回した時点で…沙都はあたしと別れるつもりだったんじゃないかって。

きっと、沙都は忙しくて…歌の事以外考える余裕なんてない。

それに…今はそれが楽しいんだと思う。

あたしの入る隙間は…ないと思う。

いくら曽根さんが、いつからどこでライヴがあるとか…

近況を知らせてくれても。

それは…一ファンが待ち望んでる情報ならともかく…

恋人としてのあたしが知りたい物ではなかった。

沙都は…

あたしに会いたいって言ってる?

窓の外を見て、あたしを想ったりしてる?

あたしの名前を、つぶやいたりしてる?


三月に入って、ノンくんと沙也伽を誘って、慎太郎の所に行った。

相変わらず痩せてたけど、起き上って一緒に食事出来るぐらいの元気はあった。

港で、みんなの前でアコースティックライヴもやって。

慎太郎は『思いがけずいい物が見れた』と喜んだ。

付き合ってくれた二人には…本当に感謝だ。


あたし達と食事を楽しんだ慎太郎は、三月末の少し暖かい日。

仲間たちに看取られてこの世を去った。

訃報を受けたあたしは、ナナちゃんとノンくんと共に、慎太郎の元へ向かった。

少し遅れて、沙也伽も希世と一緒に来てくれた。

そして…後から…


「紅美。」

「…海くん…?」

思いがけず、海くんが来てくれた。

そこには…父さんも母さんもいて。

それから…二階堂の人達もいた。


慎太郎は…二階堂に居た者が起こした殺人事件で、亡くなった方の遺族。

…それだけじゃなくて…

あたしを…関口亮太の実の娘だと知りながら、救ってくれた。

環兄が、慎太郎の棺に白い花を手向けながら、感謝の言葉を述べた時…

海くんが一筋…涙をこぼした。

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今日もありがとうございました^^
コメントのお返し、ゆっくりさせて下さい。

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