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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/05 21:01:03

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「やるよね。曽根さん…」

あたしが紅茶を飲みながらそう言うと。

ノンくんはソファーにふんぞり返って唇を尖らせた。

まあ…そうか。

自分の親友が、沙都を追って渡米するなんて…

ちょっと面白くないよね。

あたしだったら、今度こそ沙都に嫌がらせしちゃうかも。

動画サイトに泣き虫を暴露したり…

…バレるか。


「それで、紅美の様子はどうなんだよ。」

廉斗を抱っこした希世が、あたしとノンくんに問いかけた。


最近…ノンくんは、よくうちに来る。

ミーティングと題して来るんだけど、そこに紅美はいない。

で、ちゃんと希世がいるかどうかを確認して来てくれるという…

なんか、気を使い過ぎ!!って思いつつも…

気が付いたら、普段のあたしと希世の会話も増えてて…

結構…感謝だったりする。


「歌はちゃんとやってるけどな…それ以外はフヌケ。本人気付いてねーみたいだけど。」

「そこが問題なのよね…」

「そ。曽根が向こう行って近況知らせてくれるのはいいけど…」

「いいけど?」

「結局…沙都本人からの連絡はねーわけだし。」

ノンくんは少しイラついたような顔で、窓の外を見て。

「…じれってーな。」

つぶやいた。

それを見た希世が…

「…ノンくんじゃダメなわけ?」

って…。

あたしは思わず、目を見開いちゃったよ。

だって…希世…あんた…

紅美は、弟の彼女ですよ!?

それを、いいんですか!?


「は?」

「沙都…今は自分の事で精一杯なんじゃないかな…紅美もそれを解ってるから、何も言わないんだろうけど…」

「それで、何で俺?」

「ノンくん、紅美の事好きだろ?」

希世の言葉に、ノンくんは動じなかったけど。

あたしは、のけ反りそうなほど驚いた。

なんで!?なんで希世分かったの!?


「いやー…ノンくんの紅美に対する鬼具合とか、色々聞いてるんだけどさ。」

希世!!バカ!!

案の定、ノンくんは目を細めてあたしを見てる。

あああああ~…明日が怖いよ…

「それって、結局は全部紅美のためを思ってやってる事ばっかだし、それに俺…見ちゃったんだよね…」

「何を。」

「…言っていいのかな。」

希世はあたしをチラリと見てそう言ったけど。

ノンくんは『どうぞ』と言わんばかりに首を傾げた。

「…ノンくん、紅美が置いて帰ってたギターのメンテして…抱きしめてた。」

「……」

「……」

「…俺はギターなら誰のでも抱きしめる。」

「本当に?」

「ああ。あいつは雑に弾くからギターが可哀想だ。」

「……」

「…ちょっとトイレ。」

そう言って立ち上がったノンくんは。

「いっ…」

テーブルの角に足をぶつけて。

「てっ…」

自分で開けたドアにも…足をぶつけた。

「……」

「……」

あたしと希世は顔を見合わせて、お互い何とも言えない顔をした。

「…ギターを抱きしめるなんて、ノンくん…可愛い所あるね。」

「いやー…すげー大事そうに磨いてたから、ギターバカだなあって見てたんだけどさ…抱きしめる姿はちょっと切なかったな…」

「…何もない時だったら、キモッ!!って笑っちゃうのに…今笑えない状況だよね…」


ノンくん。

あたし、思うんだけど…

今の紅美を救えるのって、ノンくんだけじゃないの?

そんなに、影にならずにさ…

もっと、日なたに出て。

紅美と向き合って。

沙都と…真っ向勝負しなよ…。


…じれってぇのは、こっちだよ‼︎

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