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番外編・ヤクザのお屋敷

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テーマ:小説 > 男女関係

2017/08/01 09:59:42

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リュウに連れられて車に乗り込むと
お目付け役の柏木が露骨に嫌な顔をした。


『若、そんな半端もん、何の役にも立ちませんよ。』



『明日の回収は銀次も連れてく。
仕事はこれから覚えていけばいいだろ。』


リュウが口答えすると、柏木の顔は更に歪んだ。


『組長に黙ったまま勝手な事をしないでください!
ただでさえ今は………』



『お前は、親父だけ信じてればいいさ。
俺もお前を信用しない。』


『おい、リュウ…………』


気まずい雰囲気のまま、柏木はため息を吐いて
車を発進させた。





柏木は昔はリュウの事を「坊っちゃん」と呼び
忙しくてなかなか会えないリュウの親父さんより
よっぽど親子みたいな感じだったのに。



…………………………………………………………………………


白い砂利を敷き詰めた日本庭園を抜けて
懐かしいリュウの家に足を踏み入れた。



『おう、銀次じゃねーか。遊びに来たのか?』

『お前、組抜けた癖に。良く来れたな!ガハハ』


『色々あって……成り行きで……』

『成り行き~?お前からそんな日本語が聞けるとはな』

『やだな!俺、そんなバカじゃないっすよ!』

『バカだろ。』





屋敷の中には知った顔半分、知らない顔半分だった。


気のいいこの二人も
当然背中に刺青の入った怖いヤクザ。



『銀次、親父は今日は会合に行ってるから。
会わせてやりたかったんだけど、悪いな。』


リュウが戻ってきた。

組長のリュウの親父さんは怖いから
むしろ会えなくて良かった。


『あぁ。そーなんだ。』

『おい。若になめた口きくな。』

すかさず柏木に怒られる。
目の敵にされすぎだろ。俺………


ガハハと笑っていた二人はニヤニヤと笑いながら行ってしまった。



『柏木、お前こそ。
俺のやることにいちいち口出すな。
銀次、行くぞ。ついてこい。』







『おー、懐かしい~。』

『ほとんどそのままにしてあるから。ここ使え。』



前に俺が使ってた部屋はそのままになってた。





ベッドに座って雑誌をパラパラめくった。
バイクの雑誌とグラビア誌くらいしか無いけど。

善さんの本棚とはえらい違いだ。



リュウも隣に座ってしばらくそれを眺めていたが
そのまま後ろにゴロンと倒れて、目を閉じた。

この部屋に来て、ようやく気が抜けたのか。





『やっぱ大変なのか?若。』

『その呼び方止めろ。』

ギロりとひとにらみすると、また目を閉じた。


『なんだよ。みんな若って呼んでんじゃん。
前は「坊っちゃん」だったのに。』


『……………………』


あ、この話はここまでだな。


ちょうどいいタイミングで俺の携帯が鳴った。


『出ていい?』

『なんでいちいち聞くんだよ。勝手に出ろよ。』

リュウはゴロンと背を向けた。



そのまま寝る気かよ…




かけてきたのはなつめちゃんだった。



『もしも…』

『いまどこ?』


食いぎみに聞いてきた。

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