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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/05 11:50:01

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「あー…行っちゃったね。」

空港で…みんなで沙都を見送った。


夕べは沙都のDANGER卒業ライヴであり、ソロでのスタートライヴ。


沙都がソロデビューするって聞いて…

しかも寝耳に水で。

あたしは、かなり狼狽えた。

希世に泣きついたりもした。

だけど…

高原さんに相談に行って。

そしたら、ノンくんから『沙都の事と、俺らのこれからを考えよう』って電話があって…

二人でミーティングをした。


紅美は…沙都について行くのかなあ。

って、つぶやいたあたしに。

ノンくんは。

「行かねえよ。」

一言…自信満々に言った。

つい、目を丸くしてノンくんを見ると。

「あ、別に確認したわけじゃねーけど。」

ノンくんは首をすくめて言葉を付け足した。


それから…ノンくんは。

「沙都のためにさ、何かしてやれる事ねーかな。」

お人好しな事を言った。

あたしなんて、何なら嫌がらせをしてやりたいなんて思ってたのに。

何なの、このノンくんのいい人ぶり。

あたしはちょっと、嫌な顔すらしたと思う。

一人でいい子ぶってんじゃねーよ!!な心境だったし。


だけどなー…

見事に、諭された。

ノンくんは…口は悪いしドSだけど…

ほんと…あたしが知ってる人間の中で、誰よりも純粋で素直で優しい人だなって思った。

純粋で素直で優しい、なんて…沙都の代名詞だけどさ。

それって、実はノンくんのためにある言葉だよ。って思った。


こうしてあたし達は…沙都のためにライヴを決行する事にした。

で…

それを紅美に話しに家に行くと…

紅美は…

沙都のためのライヴの提案に…

泣いた。


ああ…紅美。

あんた、本当に沙都の事好きなんだね…って。

なんか、あたしも泣けた。

「ついてくの…?」

怖かったけど、聞いてみた。

すると、紅美は…

「…あたしは、沙也伽とノンくん置いて…DANGERやめてまで、自分の幸せを掴みに行きたいって思ってないんだ…」

少し寂しそうな顔をして…そう言った。


沙都、ごめん。

あたし、その紅美の言葉が…すごく嬉しかった。


夕べ、ライヴの後に、ちょっとしたパーティーもして。

その後は…紅美と沙都は、二人でどこかに消えた。

ちゃんと話し合えたのかな…

深夜に帰って来たらしい沙都は。

今朝は、みんなとちゃんと一緒に食卓について。

笑いながら…朝ごはんを食べた。

顔付も…スッキリしてるように見えた。


「…紅美?」

沙都を見送って。

あたしの隣にいる紅美が…

「どしたの?」

「……」

「紅美…」

紅美が、手すりを持った手に頭を乗せたまま…動かない。

「…そうだよね…寂しいよね…」

紅美の背中に手を当てる。

…あたし…バカだったな…

紅美はバンドメンバーである前に…親友だ。

紅美に…一言、かければ良かった。

…結婚、してもいいんじゃないの?って…

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