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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/04 16:39:49

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「おー、久しぶり!!」

「…一週間ぶりぐらいのもんだけど…」

僕が訪ねると、曽根さんはすごく普通で…

もしかしたら、ノンくんから何か聞いてるんじゃないかなって思ったけど…

この様子だと、何も知らないようだった。


曽根酒店…

噂には聞いてたけど、意外と大きなお店でビックリした。

店内には試飲コーナーもあって、神さんと紅美ちゃんのお父さんだったら一日中いちゃうかも?なんて思った。


「上がれよ。」

「…まだ仕事中じゃ?」

「俺は二号店から帰って来た所だから。もう今日はいいんだ。」

なるほど…ここは本店で、住居も兼ねているらしい。

お店の奥に入ると、曽根さんのお母さんが。

「あ!!うちの子がアメリカでお世話になりました~!!」

僕を見るなりそう言って、握手された。

面食らってると、曽根さんが。

「ほら、あそこ。もう、みんなに見せびらかしまくり。」

曽根さんの指先を追うと、デビューライヴの写真や、クリスマスパーティーの写真が飾ってあった。

「……」

ほんの二ヶ月以内の出来事なのに…

もう、遠い昔みたいだ。

僕は…

こんなに笑い合った仲間を捨てて…

自分の事だけを考えて生きようとしてる。

…最低…だよね…


「で?なんだなんだ?嬉しいなあ。沙都くんが会いに来てくれるなんてさ。電話もらった時は、ちょっとちびりそうになったよ。」

曽根さんは、相変わらずな感じで。

それが僕をホッとさせてくれた。

「僕さ…」

「うん。」

「…今週末、またアメリカに行くんだ。」

「えっ?何しに?」

「…ソロデビュー…する事になって…」

「はあ!?」

曽根さんの驚きは…予想以上だった。

「…ノンくんに、何も聞いてない?」

「大晦日に酒買いに来たけど…別に何も言わなかったぜ?ってかさ…ソロデビューって…事は、一人…だよな?え?もしかして、あの歌で?」

「うん…」

「……」

そうだよね…

誰だって、こんな話…喜ばないよね。

だって、みんなを裏切って行くんだからさ…


「それで、向こうに行ったらどうなるわけ?」

「え…?」

「ニカんとこに住むのか?」

「あ…全然…何も考えてないけど、あそこには…無理かな…」

「え?何で?」

「…みんなを裏切って行くんだよ?海くんだって…たぶんいい気はしないと思う…」

「……」

曽根さんは少しキョトンとした後、んーって天井を見て唸って。

「でもさ、デビューだろ?めでたい話じゃん。おめでとう!!」

笑顔になった。

「…あ…ありがと…」

…ビックリした。

おめでとうって…言われるなんて…

「そりゃさ、DANGERの事思うと胸は痛いけど、それとこれは別だぜ?沙都くんの隠れてた才能とか実力が認められたわけだろ?」

「そ…うなのかな…」

「すげーよ!!バンドデビューでもすげーのに、ソロもなんてさ!!よし、飲むぞ。祝うぞ!!」

「え?」

曽根さんはそう言って階段を駆け下りると、少ししてグラスと日本酒とつまみを持って上がって来た。

「売り物じゃ?」

「ちゃんと給料から引くさ。さ、飲もう飲もう。今夜は帰さないぜ~。」

曽根さんの心遣いに、泣きそうになった。

僕はまだ…誰からもソロデビューを祝福されてない。


曽根さんは、グラスにお酒を注いで僕に渡すと。

「おめでとう!!沙都くん!!」

その声に…

「…ありがとう…曽根さん…」

僕は…

泣いてしまった。

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