ブログランキング11

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 1759
  • 読者 591
  • 昨日のアクセス数 28153

テーマ:小説 > 恋愛

2017/08/03 15:01:23

  • 69
  • 0

「紅美ー!!」

華音が紅美の首根っこを摑まえて。

「うわっ!!や…っ!!ぎゃー!!」

枕で、ボカスカと殴る。

「あははは!!」

俺は…

目の前の光景に、違和感を覚えながらも。

「もー!!なんであたし!?」

「おまえが悪い!!」

紅美が笑っているなら…と。

黙認はしている。


パーティーの後。

男性陣の部屋で飲むことになった。

すっかり普段着になった紅美と沙也伽は。

見た目いつもの二人だが…

紅美は…やたらとテンションが高い。

これは…あれだよな。

絶対、バルコニーで沙都と何かあったよな。

いい雰囲気で、二人で出て行って。

少なからずとも…俺と華音は心の中で溜息をついたはずだ。

…決まったか…。と。


だけど、間もなくしてバルコニーから戻って来た二人。

その時から紅美は…

「うわ、何これ。美味しそう。ねえ、ちょっとどうにか部屋に持って帰れないかな。飲もうよ。」

少し…テンションがおかしくなっていた気がする。


俺が、悩みがあるとタバコを吸うのと同じで。

紅美は…悩むとはしゃぎ過ぎる。

…あの頃と変わらないな。

そう思うと…

俺は、思い悩んでいるとしても、今の状況を楽しんでいるのかもしれない。

もう、何か月。

タバコを吸っていないだろう。


「ねえねえ、海くん。桜花に来てる時にさ、可愛いなって思ってた生徒っている?」

「ぶふっ。」

紅美の問いかけに、つい噴き出してしまった。

「あーっ!!いるんだ!!先生!!誰々!?」

沙也伽も酔っ払ったのか…テンションが高い。

「羨ましいなあ…女子高生に囲まれてたなんて…」

「トシ、囲まれてはない。俺は教師として行ってたんだ。」

「え~?囲まれてたじゃん。弁当作ったり、お菓子作ってくる生徒いたよね。」

「…紅美。」

「ね、いた?可愛いと思ってた生徒、いた?」

紅美は面白がって、キラキラした目で言う。

「…ああ、いたね。」

「何組の誰!?」

「千世子。」

「あ…」

一瞬にして、静かになった。

トシだけが状況が分かってなくて。

『後で説明するから』と、沙都に小さな声で言われている。

「それと。」

「え…先生、意外と生徒に目つけてたりした?」

沙也伽にそう言われて。

「付けてたさ。」

「うわ~…教師を見る目変わっちゃうよ~。」

「ずっと、紅美に目付けてた。」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

ゴクン。

誰かの生唾を飲み込む音が聞こえて。

「ははっ。誰だよ。そんなに緊張してんの。」

「す…すまん、ニカ。俺だ。」

トシが正座なんてするから、笑ってしまう。


「…ずっと紅美に目付けてたのに、沙都がチョロチョロしてたから、なかなかチャンスなくて。」

グラスの氷を揺らしながら言うと、沙都はキッと食いしばった。

「ま…真面目なニカの発言とは…」

「俺、真面目かな…保健室で寝てた紅美にキスしたけど。」

「!!!!!!」

みんなが目を見開いた。


「言っとくけど…」

俺はグラスをテーブルに置くと。

誰にともなく言った。

「俺と紅美は終わった。紅美が誰を選ぶとしても、俺は応援するつもりだ。でも、俺の気持ちはまだ紅美にある。」

「……」

「俺を甘く見るなよ。紅美を悲しませる奴は…」


宣戦布告だ。

沙都。


「許さない。」


紅美に悲しい想いをさせているであろうおまえを…


俺は…




許さない。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

8/21 編集部Pick up!!

  1. 未婚なら複数交際するのはありか
  2. 子持ちが羨ましくて退職を決意
  3. 荷物の上に座られてモヤモヤ

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3